匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
通報 |
【 西園寺 桜華 】
…… 結婚式みたい、
( 彼女の優しい手がそっと自分の腕にブレスレットを嵌めてくれるのを見て、思わずと言ったように言葉が溢れる。じんわりと胸を温める気持ちは穏やかで、桜華の瞳も幸せそうに綻んでおり。彼女が嵌めてくれたブレスレットは先程陳列していた時よりも何だか輝いて見えて、どんな宝石よりも綺麗だ。まるで宝物に触れるかのような優しい手つきで自分もブルーベースのブレスレットを彼女の腕にそっと嵌めては、ふわりと華が綻ぶような笑顔を浮かべて。 )
【 西園寺 奏 】
……ずるいなぁ、俺がNoなんて言えるわけないのに。
( 彼に名前を呼ばれた途端、先程までの自分の気持ちが優しく溶かされていくような不思議な気持ちになる。彼はどうやら人の心を溶かすのが上手いようで、彼からの問いに思わず眉を下げて笑ってしまう。ぎゅう、と胸を締め付けられる感覚は久しぶりで、苦しいのにでも心地がいいようで。今にも泣きそうな顔でくしゃり、と笑ってはそっと彼の頬に手を添えて「 好きになって、俺の事。 」と彼のブルーブラックの瞳を真っ直ぐに見つめて。 )
トピック検索 |