スレ主 2022-10-11 10:07:36 |
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【洋館/大食堂1→大食堂2/ベンジャミン・サイクス、???×6】
キィィィィ(扉をゆっくりと開く音)
背後での賑やかなやり取りを他所に、オレンジ色の囚人服姿の厳つい赤モヒカンの男は燭台と自動拳銃を構えながら続く二ヶ所目の大食堂へと進む――やはり大きく長いテーブルと、火の灯された燭台、そして会食前宜しく皿などの食器が整然と並んでいる様子である――
その中で一つだけ異なるのは、窓際に何者かの手で拵えられたらしい即席のバリケード跡と、外側から押し倒されたらしきそのバリケードの残骸の影で、何やらしゃがみ込んで蠢いている複数の何者かの影――
ばりがりっぶちっぼりっぐちゃっ■■■■(咀嚼音)
先程より濃い血の匂いが充満している。
その闇の中で起きている光景をこれまでの経験から容易に想像出来てしまう自分自身を呪いながら、赤モヒカンは燭台を其方に向ける。
―ぼうっ…と闇を照らし出す薄明かり、
床に赤ペンキでもぶち撒けた様にぬる付き広がる血溜まりに転がる誰かの腕、足首、もしくは原型を留めていない肉片――肉塊や臓物らしきモノ。
それらをしゃがみ込んで手に取り生々しい咀嚼音を立てて貪る―死人の様な顔色の色々な服装をした(動く死体)――映画で出て来る様な(ゾンビ)めいた者達。
その中で転がる食い散らかされている死体の持ち主であろう黒髪の少女の生首―その何も見ていないであろう見開かれた虚ろな双眸と目が合い気が滅入る。
「…………クソッたれが」
チャキッ
背後から後に続いて来た同行者(紗龍)の気配を感じながらも目の前の悪夢めいたスプラッタで阿鼻叫喚な光景に顔を顰めつつ、苦虫を噛み潰した様な表情で赤モヒカンの囚人はゆっくりと拳銃を構えて名も知らぬ誰かの死体を貪る(死人)達に狙いを付ける…
≫紗龍
【洋館/大食堂1/???】
その頃、二人(サイクス、紗龍)が二部屋目の大食堂を調べに行った後、やや置いて行かれた事に御立っ腹な二人組の雰囲気ピッタリな洋装の球体人形(リリィ&デイジー)と、そんな賑やかな彼女らの(子守り)を任された様な形の水色髪の異邦の魔導士な少女(スズナ)は退屈しのぎ宜しく自身の魔法で器用に熊や猫の造形を造っては、それを見て人形な二人は興味深げに目を輝かせている。
―そんな一人と二体が気がつくかは不明だが…
先程息絶えた全身穴だらけになった男の血濡れの死体が――血の跡だけを残して消えている。
物音一つ、無論気配も無かった中で一体どうやって死体が消えたのだろう…それこそ(死体が起き上がり)でもしなければ不可能と言えるだろう。
≫スズナ、デイジー&リリィ
【洋館/1F 南側通路付近/エディー・ドンブラウスキー、???×?(窓枠凍結で侵入一時停止)、巴マミ、?????×1】
―尋常なる気配も、そもそもの姿も欠片も無い(脅威)を――勘と(笑い声)を頼りに探り当てて居合いめいた抜き斬りを放つ銀髪の女剣聖(シズナ)
見当は概ね当たっており――抜き放った一撃が捉えた感触は弾力のある奇妙なゴムラバーに(弾かれる)様な生き物とは思えない奇妙な手ごたえだった。
そうして返礼よろしく彼女の側面から(視えない)捕食器付きの触手が槍の様に襲い掛かる。
エディー「あそこに…何か…居る?」
マミ「――!伏せてエディーさん!」
一連の光景を見て呆けた様な声を出す小太りの青年(エディー)を咄嗟に押し倒す様にして自分も身を伏せる巻き髪の少女(マミ)、次の瞬間には二人がいた空間を視えない何かが薙ぎ払い、容易に壁や床を削る。
受動的な察知能力で攻撃を読んだのは良いが、本当に(姿)も(気配)も無い――奇妙な笑い声を上げるナニカと相対する形になる三人であった。
≫シズナ
【洋館/1F客間/???】
“なんか出てきそうだな”
という彼(グレイ)の呟きは強ち間違いでもなく、これから起こり得る(厄介事)の前触れを呼びこむ結果となる。
―不意に、客間の本棚がガタガタと揺れ出すと、仕舞われていた本が独りでに動き出し…
ヒュカカカッ!
と凄い勢いで彼(グレイ)に向かって飛んで来る。ハードカバーの冊子なので軽く凶器な殺傷能力はあるし、それらが十数冊も明らかに意思を持ち狙って飛んで来るという軽く命に関わる異常事態に陥る。
文字通りの(ポルターガイスト)現象に巻き込まれた様だ。
>>グレイ
【洋館/1Fエントランスホール/暁巌】
「“悪魔”だと良いがな?こういうのは大抵もっとロクでも無い理由や原因が付き物なのが相場物だ。」
―先に目が覚めて、続けて横で目覚めて混乱状態の少女(アンチョビ)を見守っていた珍妙且つ奇抜な格好の青年(種子島)の呟きに返す様なぼやきが、エントランスホールの支柱の影から聞こえてくる。
二人と同じか少し前に此処に(来た)らしいOD色の戦闘服に装具一式、黒色のベレー帽(三叉槍の徽章が付いている)、そして背にブルパップ式の各種戦術アクセサリーをゴテゴテ取り付けた突撃銃を吊っているという出で立ちの如何にも軍人やら傭兵めいた容姿の屈強そうな東洋人系の男が気配も無く静かに二人の前に姿を現す。
「――(お前さん達)が現れた時も一切“前触れ”の類は無かった…気の毒になアンちゃんにお嬢ちゃん。(此処)は中々危ない場所らしいぞ。」
>>種子島、アンチョビ
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