スレ主 2022-10-11 10:07:36 |
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【洋館/1F書斎/ベン、????(雛沢・加奈江)、???】
―加奈江視点―
冷たい雨に打たれて――自分のモノでは無い誰かの血の痕を引き摺りながら…朦朧とした意識の中で、自分か(ナニカ)の意志の間で主導権争いをしつつどうにか(人気の無い)場所まで来ることが出来た…そう、出来た筈だった。
逃げて…わたしが“わたし”で居られなくなる前に――
三人の人の気配、…内二つ(蒼井茜、ルキノ)は(人で無くなりつつある)彼女からしても、また特異なモノを感じ取れる…
何れにせよ、自分の手に掛かって誰かが死ぬのはもう嫌だった。
――
―
ベン「!!…おい、大丈夫か!?」
口にした言葉の意図とその雰囲気から唯ならないものを感じて備える彼(ルキノ)とは対照的に、(動く死体)が溢れ返り始めた世界から来たとは言え、少なくともまだ(常識)を信じて疑わない部分を残しているオフィスワーカーは、倒れた少女の元に散弾銃の銃口を逸らして駆け寄り、首元に手をやって生きているか如何かを確かめ…
―
ベン「…良かった、気を失っているだけみたいだ。私はベン――しがない事務員さ。」
“怪異”という言葉と警戒心を隠さない、何故か“時計”を手にした彼(茜)に、ルキノに続けて自分の名を告げながら、倒れて気を失っている少女(加奈江)を抱き上げて書斎の革張りのソファの上に横たえさせる――
と
キィ…
と、廊下の方から何かが小さく軋む音が聴こえた。
≫ルキノ、蒼井茜
【洋館/1F大食堂2/ベンジャミン・サイクス】
サイクス「ああ、気を付けて行けよ!」
――ああ見えてとても肝の据わっている(人形なので内臓まであるかは知らないが)様子の双子人形(リリィ&デイジー)と、二人を引き連れてエントランスホール方面に探索を開始する荒事や命のやり取りに関しても経験豊富な彼(紗龍)、手を振って一時の別れを告げるなんだか探検気分にも見えなくない賑やかな面々を声を掛けて見送った後、残った魔導士の少女(スズナ、ウェンディ)が早速動き出すのを見て…
サイクス「いや、“通信機”自体は今持ってる分で十分なんだ。此処(大食堂2)に残ったオレ達の仕事はまた誰かから連絡が来ないか待つ事と…」
先程スズナが創り出した(氷の城)とバリケードを一瞥して
サイクス「バリケードの補強だな。」
と言って、早速動かし掛けていたテーブルを押して窓際へ移動させその上に椅子を組みあげて行く。
――また破られる可能性が無い訳でもないので、使えるモノを使って補強しておこうと言う事らしい。
≫スズナ、ウェンディ、(紗龍、デイジー&リリィ)
【洋館/エントランスホール/?????×6】
―そうして、賑やかに(なるだけ楽しげに)出発した探索組の双子人形(デイジー&リリィ)と彼(紗龍)、最初に赤モヒカン(サイクス)と遭遇したこのただっ広いエントランスホールだったが…多少気配が残留しているものの、また誰かが居る訳では無い様で、ガラリとしている。
…内心此処へ(喚ばれた者)が凡そ異能や魔法を扱える者が多い事に疑問を覚える彼(紗龍)を余所に、この(洋館)の異様で陰気な雰囲気に景気よく(歌ってしまえば怖くない)、と何か一曲歌おうとする双子人形(デイジー&リリィ)
と
ホールの中頃まで歩いて行った処で
ガシャリッガチャンガチャン
先程まで単なる装飾品だった飾られていた西洋甲冑が、4~6体、独りでに動き出していた。
そしてゆっくりとした動きながら手にしたハルバートや西洋剣を手に構えて近付いてくる。
明らかに三人(紗龍、デイジー&リリィ)を認識している様な動きで…まるで人が着用しているかの様に
…
≫紗龍、デイジー&リリィ
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