スレ主 2022-10-11 10:07:36 |
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【洋館/エントランスホール→大食堂1/ベンジャミン・サイクス】
「サリュウ(紗龍」だな?…何、ただの社交辞令と――俺の個人的な(理由)さ。それに…こういう場所じゃ、何時の間にかお前か俺のどちらかがが“消えて”てもおかしくないだろ?―相互認識って奴は大事って訳だ。」
少なくとも突っ撥ね続けるほど子供染みた事はしないというのは確かだが、この囚人服の赤毛モヒカンが名乗った
のにはこの男自身の思い入れの様なモノがあるらしい…しかし余り良いモノでも無いらしく顔を少し苦々しくして
いた。
ガチャッ…
そうして開いたドアの先は広い食堂の一室、大きく長いテーブルと、其処に高価そうな燭台が幾つか火を灯した状態で立っており、天井にはシャンデリアが下がっているが点いておらず、光源は燭台のみである。
故に必然的に薄暗い。
「…懐中電灯が欲しいな。」
先頭に立ち片手に自動拳銃を構えながら、もう片手でテーブルの燭台を手に取り松明の様に持つとそれを掲げながら食堂内を進む。
テーブルの上には食事前の設え宜しく皿や食器が並べられている…
と
ガタンッ
進む先にあるテーブルの下で何かが音を立てテーブルを揺らしてズルズルと這い回っている様な音が聞こえる。
「何だ?」
―その先が丁度客室の並ぶ部屋の廊下に通じているが…
>紗龍
【洋館/1F南側廊下→逃走中/エディー・ドンブラウスキー、???×1(ドア越し)】
結果、恐怖心に支配された小太りの青年はゆっくりゆっくりと歩み寄ってくる腹に穴を開けた顔色の悪い男から回れ右して逃げ出した。結果ドアを開けて飛び込んだ先で丁度大太刀を手に構えて備えている長い銀色の髪が栄える美女(シズナ)の真後ろ側(距離は10m近くある)に出てしまい。
普通に手慣れた様子で臨戦態勢を取る彼女は兎も角…
エディ「…ひ…ひぃ――」
飛び込んで開けたドアを閉めて背中で押さえつけながら、その彼女(シズナ)の居る方向を見て青年は短く悲鳴をあげる。
――気配は一切無い、そもそも生きたモノでは無いのだから
正確には相手(シズナ)を見て怯えたというより、彼女の(頭上)にある(ナニカ)を見て悲鳴をあげたのだ。
ぽたっ…ぽたぽたぽた
赤黒い血が、彼女の足元と頭の上に滴って来る。
見上げれば、どういう訳か天井からぶらりと上半身だけ出した状態で死んでいる化学防護服(ハズマットスーツ)姿の顔の見えない死体がゆらゆらとぶら下がり揺れている。
滴る血は、どうやら身体の内側から破裂したらしいこの死体から流れていた様だ。
勿論、先程まで無かった死体である。
>シズナ
【洋館/1F客室(110号室)/巴マミ、???×1(窓越し)】
一方廊下での騒ぎを他所に、巻き髪の少女は新たな問題に直面していた…
「何なの…一体」
そう思わず口にしてしまう彼女の視線の先は雨が打ち付ける窓、と其処に佇む顔面蒼白な同い年くらいの洋装の少女だった。まさしくホラー染みた状況だが、巻き髪の少女もまた(尋常)では無い側の存在(魔法少女)…自身の知識を元にして考えた場合…
“魔獣”の見せる幻覚か何かなのだろうか?
しかし、こんなモノは今まで一度も見た事は無い…
まるで本当に(幽霊)か何かめいている―窓の外で雨に打たれながら、その洋装の少女は不意に指で窓に字を書き始めた。
それは真っ赤な血文字で…
“貴女を食べたい”と
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