預言者 2022-09-28 18:29:55 |
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>79 梔子
(彼女の返事に対してひらりと手を振ったのを最後に教室を後にして、駆け足で偽りの廊下を進む。やがて昇降口から外へと出れば思念によって形作られた幻の校舎は掻き消え、同時に神の家の制御が自身の手を離れたのを感じた。一つ深呼吸をしてから再び家の扉をくぐれば、眼前に広がるのは一面の緑。思わず感嘆の声を上げ、優しく吹き抜けた風と眩いばかりの陽光に目を細める。彼女が呼ぶ声が聞こえれば大きく手を振って了承を返し、青空に映える赤い屋根を目印に、さくさくとした芝の感触を楽しみつつ歩いて行って。やがて花壇の花々に囲まれた、一軒家の庭のようなスペースまでやって来れば、レジャーシートの上に準備されたお弁当とお菓子に口元を緩めて)
わぁ……! すごい、本格的ね。お弁当に……ふふっ、お菓子まであるわ。
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