Evening Primrose　〆

（／差し支えなかったようで安心いたしました、ご確認ありがとうございます…！

私も出会いの描写ぜひ挟んでみたいと思ってましたので、よろしければそこから開始して関係性構築してみたいです…！
なんとなく思いついたのは、ザックを突き止めたソフィアがザックの使っている裏サイトで殺してほしい人物として自分の特徴や居場所を投稿しておびきよせ、屋敷に自分を殺しに来たザックを喜々として歓待するような感じでしょうか…。
すんごく個人的な希望にはなりますが、最初のザックくんは敵意満々で口封じに殺しかけちゃうような勢いだと楽しそうだなと思います…！）

( なるほど！良いですね！
私も出会ったばかりの頃は警戒心や殺意満々でお相手させて頂きたく思っていたので嬉しいです(？)
こちらは殺意むき出しで出向いたのに歓迎ムード全開の相手にちょっと躊躇いつつも喰らいついて行きたいと思います←

もし差し支えなければ初回お願いしてもよろしいでしょうか？)

そろそろ来てくれるかな…

（裏サイトにアクセスして、件の犯人が使っていると思われるサイトに自分のことを書いてから早数日。"土曜日の夜には一階の自室の窓を開け放って過ごしているからきっと仕留めやすい"なんて適当なことを自分で書いてみたものの、これで彼は来てくれるのだろうか。すっかり静まった夜中に自室の窓を開け放ち、彼を待ちながら本を読む。思えば人間に殺されかけた経験なんてないし、普段からそれを仕事としている人間がどんな人物なのかには非常に興味がある。一体どんな人間が来るのかがとても楽しみだと感じながら、目当ての人物がやってくる期待に駆られ時折本から顔を上げては窓の外を見遣る。月の光も暗いし、きっと今夜は自分を仕留めるにはうってつけだろう。これから今までにない経験を得られるだろうという期待にそわそわしながら、上機嫌に鼻歌まで漏らして）


（／シチュエーションの快諾ありがとうございます、趣味が合うようでとても嬉しいです…！
早速先レス書かせていただきました。差し支えがございましたら何なりとお申し付けください！）

＿＿＿随分いい家に住んでるじゃねぇか、お嬢さん。

( 時計の秒針や本の頁をめくる音が薄暗い月夜に響く頃。 其れは唐突にやってきた。彼女が窓に目をやり、再度本へと視線を落としている隙に、一体何時からそこに居たのか、窓枠に立ち、両手をパーカーのポケットに収めるその出で立ちはマスクまで真っ黒で、まるで夜に溶け込んでいるかのよう。
覇気のない気だるげな声で上記を呟けば、切れ長の瞳でターゲットを見下し、猫のように静かに室内へ飛び降りれば、慣れた手つきで窓とカーテンを閉めた。)

今回は儲けそうで助かったぜ。
丁度、金が尽きそうだったところだ。

( 部屋の中を見渡しながら相手へ近付くと、そんなことを言いながらポケットから刃を取り出し、相手の首元に其れを真っ直ぐ向けた。手袋まで真っ黒なものだから、刃の光沢が妙に浮かび上がって見える。
危機的状況を理解した人間の反応は、思っているよりも沢山のパターンがあり、恐怖に戦き言葉もでないか、泣き叫び助けを乞うか、阿鼻叫喚に陥り暴言や暴行を働くか。あまり煩いとすぐ様どうにかしてやる必要があるが、そう出でないならその反応を観察するのも…まぁ小さな暇つぶしにはなる。
目の前のこのお嬢さんはどんなものかと、刃を向けたまま前髪の隙間から除く瞳でじっと見据えた。)




（／ 先スレありがとうございます！
こちらに関しましても何かございましたらいつでも仰ってくださいね！
ロルの長さに関しましては少し短かったりめちゃ長かったりとあるかと思いますが…ご了承頂ければ幸いです；
また展開などのご相談があればひょっこりと顔を出させて頂きます！ )

あは、ほんとに来てくれた！今夜はあなたに会えるのをすっごく楽しみにしてたんだよ。来てくれてありがとう！

（秒針と本を捲る音と、せいぜい自分の鼻歌しか聞こえなかった空間の中、影のように窓から滑り込んだ人間を認めると少し驚いたように目を丸くする。いかにも自分の命と金を目当てにしてきたような口ぶりに上手くおびき寄せられたようだと機嫌を良くしながら、嬉しそうな声音で歓迎の言葉を並べる。長い前髪とマスクであまり表情がよく見えないのがなんだかつまらない。金が尽きそうだったということは、あまり裕福ではないのだろうか。金がほしいというのなら与えてあげよう。その代わりに彼がどんな人間なのかを知ることができたら面白そうだ。たくさん甘やかして可愛がってあげたら、彼は自分に懐いてそんな面を見せてくれるだろうか。怯えや恐れより楽しい思案に唆られながら、ぺらぺらと言葉を並べて）

ああ、お金がないの？それならきっとひもじい思いもしてるよね、よかったら私が食事を用意してあげる！好きな食べ物があったら教えて、用意するから。…そのためにまずは、それをしまってくれる？喉を切られちゃったらあなたとお喋りできないからね。

（／私もロルの長さは不安定なたちなので、あまりお気になさらないでやりやすい長さで返していただければと思います…！
こちらからもご相談があればお声掛けさせていただきますね！）

＿＿＿は？

( たった一言、低く声が洩れる。
刃を首元に向け、今すぐにでも切り裂いてやれるのに此奴はさっきから何を言っているのだろうか。
まるで自分が来るのを知っていたかのようで、おまけに心底嬉しそうにペラペラと御託を並べやがる。自分が望んだ反応はこんな生緩いものではない。
一間、思いがけない展開に思考が停止するが、すぐ様椅子に座る相手の胸ぐらを掴むとそのまま壁側へと押しやり、自分より遥かに小さい相手を真上から見下ろすかのように体を寄せる。尚も刃は相手の首元を狙ったままだ。)

ふざけんな。…てめぇ、俺をからかってんのか？
楽しくお喋りしたけりゃ他のサイトに書き込むんだったな。
俺は、金持ちの娯楽に付き合ってられるほど暇じゃねんだよ。

( 此奴の言葉から考えれば自分が利用しているサイトにわざと書き込みをして自分自身を狙わせたとみえる。何のためにこんな事をしているのかは知らないが、数ヶ月前に親子を襲った際に不本意ながらヘマをし、警察が犯人探しをしている真っ只中でこんなお遊びに付き合っては居られない。暫く大人しくしていようと身を潜めていたが、金が無くなってきた以上仕事をするかと出てきたらコレだ。
面白くないのか舌打ちを一つ零せば、刃を持つ手に力が入る。)




( ／ お優しいお言葉感謝いたします！
よろしくお願いします！ )

ふざけてなんかないし、からかってもないよ。それに一応娯楽じゃなくて仕事だし…あっ、もしかしてこの前の親子殺しがバレそうになって気が立ってるの？

（ふざけるなだとか、からかっているのかだとか、そんな言葉に困ったように眉を下げて見せながら否定の言葉を並べる。自分は彼をからかうつもりもなければふざけているつもりもないし、これに関しては屁理屈じみているが、彼をここに誘き寄せたのもいわば娯楽ではなく仕事だ。そう説明しつつも、自分に心を開く様子を見せない彼に首をひねっては、早速核心を突くように問い掛ける。
これで彼は激昂して自分を傷つけるだろうか。それとも案外理性的だろうかと、好奇心に満ちた眼差しの奥に観察するような色を滲ませながら尋ねてみて）

実は私ね、あなたのやった事件を調べてたの。警察にも情報を共有してるから、ここで私が殺されたらきっとあなたは捕まると思うよ。でも、殺さないで話に付き合ってくれるんなら隠蔽工作も付き合ってあげる。…ね、どう？

( 事件のことが相手の口から発せられると、一瞬だけ眉を動かしそういう事かと首を小さく傾げた。
その表情に大きな変化は無いものの、薄らと覗く瞳にはより一層殺意が高まるのを感じる。
助かりたい一心で、という事も考えられるが、先程からの言動を考えれば、どうやら自分に会えて喜んでいたようだし…相手の言うことが本当ならば、ここで怒りのまま犯行に及んでも自分にいいことはないらしい。大人しく言うことを聞くのも癪だが、どちらが真意にせよ、少しぐらい猶予があっても良さそうだと思考する。)

……、話ってなんだよ。

( 掴んでいた胸ぐらを離し、少しだけ距離をとれば状況を述べる。距離をとるといってもその刃の先は相手へと向けたまま。相手が先程まで座っていた椅子へ腰かければ、足を組んで相手の発言を静かに待っている。)

（自分の言葉に納得したらしく、彼が椅子に座ると満足げに微笑む。刃を向けられたままなのがなんだか少し落ち着かないが、敵意がないことを示すように壁に寄りかかったまま彼に応える。）

聞きたいことはたくさんあるけど、そうだなぁ…あなたがどうしてこんなことをしてるのかとか、人を傷つけるのが楽しいかとか、普段何を考えてるのかとか！これからたくさん質問責めにするつもりなんだけど、お茶の用意はしなくていい？あなたのために美味しい紅茶を用意してるんだけど。

（これから自分は彼にあれこれ質問をぶつけるつもりだし、それがどれだけの時間を取るか分からない。彼を迎えるために用意しておいた紅茶とお菓子も彼に食べてほしいし、せっかくだからお茶をしながら話したほうがきっと打ち解けられるだろう。そんな考えから尋ねては、愛想よく彼の表情を見遣り）

そんなに俺へ質問したけりゃ、まず教えてやる。

…1つ、お前の茶は飲まない。そんなに茶を楽しみたいなら1人で飲め。
2つ、お前が誰で何のために俺に質問すんのかは知らないが…変な真似したら、例えサツにバレようが容赦はしねぇ。

( 相手の言葉を最後まで聞けば、まるで馬鹿馬鹿しいと言うように1つ鼻を鳴らしてじろりと相手の顔を見つめる。あんなに歓迎するものだから何事かと思えば、この女は自分のようなロクでもない人間にインタビューでもするつもりらしい。
椅子の背に深く体重をかけて足を組み直せば、空いている手の人差し指と中指を順番に立てながら言葉を述べる。
こんな状況で仲良く茶菓子を楽しむなんて…毒殺してくれと言っているようなものだし、彼女にそのつもりはなくとも、どうやら今は話に受け答えするだけで馴れ合うつもりはないらしい。
そもそも、万が一隠蔽工作の話が本当ならば使えると踏んでいるだけであって、何か不審な面があれば刃はいつでも彼女を捉えている。)

あらら、残念。もしかしてお酒やコーヒーのほうが好きだった？

（椅子の背もたれに身体を預けるのは、少しはリラックスしてくれた証だろうか。そんな都合の良い解釈をしながらも、紅茶は飲まないという返答に残念そうに眉を下げる。一人ではせっかくの紅茶も味気ない。それに、もしかしたら好みの問題かもしれないし。そんな考えから尋ねては、自分のことを知らないとばかりの言葉にはっとする。そういえばまだ自己紹介もしていなかった。これからお喋りをするなら名前くらい知っていてもらわなくてはと思い立つと、向けられた刃を気にも止めずに自己紹介をして）

あっ、いけない！そういえば自己紹介してなかったね…！私はソフィア・ヘイゼル。好きに呼んでいいよ。
お父様が亡くなってからはこの屋敷で一人暮らししてるの。好きな食べ物は、そうだなぁ…手作りのチョコチップスコーン！すっごく美味しいから、今度作ってあげるね。
それで、あなたのことはなんて呼んだらいい？

( 好みの問題かと思われ問われれば、そういう問題ではないと心の中で溜息をつく。だが、どうにもこの女はポジティブに捉えてしまうようで、細かく追求するのも億劫だと黙っているつもりらしい。
そして、そのままのテンションで自己紹介をされれば、ふぅん、と小さく鼻を鳴らす。この屋敷が持ち家だとなれば、やはり相手は相当な金持ちらしく、結果はどうであれこの家を知れたことはラッキーだったかもしれないな、なんて、周囲の豪華な家具を目線で物色しながらぼんやりと考える。)

俺の名前はベンだ。

( 聞いてもいない好きな食べ物まで答えられると「 別にいらない 」と堪らず返事をして、そのまま平然と適当な名前をでっちあげた。相手が探偵であることも、どこまで個人情報を知っているかは知らないが、最初から正直に名を名乗る義理はこちらには無い。 )

ベン、ね。これからよろしく！

（スコーンを作る提案はあっけなくいらないと一蹴されてしまい、少し残念そうな表情を浮かべる。まあ、ひとまず彼の名前を聞くことができたのだから十分だ。自分が今まで知っていたことといえば、彼の仕事の方法やこうして話しているうちに見られた身体の癖くらいのこと。彼の生まれや普段過ごしている場所、普段の生活なんかはあいにくまだ知らない。これから少しずつ仲良くなって彼を知ればいいと考えつつ、上機嫌にそう答えてから早速好奇心に満ちた質問を投げかけ）

ベンはどうしてこんなことをしてるの？私みたいなのがターゲットじゃないと大してお金にもならないだろうし…ストレスから？それとも楽しいから？

( 相手があっけなく偽名を信じれば、特に訂正する訳でもなく“ よろしく ”と発せられた言葉に片眉をひそめた。自分としてはこれからもよろしくするつもりは無いのだが、奴の考えは相当お花畑とみえる。
そして、続けて発せられた質問には静かに立ち上がり、再度相手へ一歩一歩近付きながらこう答える。)

別に楽しいと思ったことはないし、嫌だとも思ったことは無い。お前らが寝て起きて仕事に行くように、俺も、寝て起きて仕事するだけ。

それに、金の稼ぎようはいくらでもある。
ただ単に、俺にはコレが向いてるんだよ。

( どうしてこんなことをするのか…これは、人殺 しに対して誰もが抱く疑問だろう。恨みを晴らす為なのか、はたまた快楽の為なのか。しかし、自分はそのどれにも当てはまらず、なんとなく性に合っているだけ。
きっかけをいえばまた違ってくるかもしれないが…とにかく今の自分にとってはこうして生活するのが当たり前なだけだ。金だって現金を盗んだり、所持品や家具なんかを売ればそこそこ儲ける事だってあるし、確かに金も大事な要因ではあるはずだが、大して一攫千金を狙ってある訳でもない。 )

ちょっと、そんな嫌そうな顔しないでよ！さすがに私も傷ついちゃう。っていうか、ベンって前髪長いよね。マスクもしてるし…顔見せるのは苦手？

（彼の片眉がひそめられるのに苦笑いを浮かべて見せては、その眉の動きも前髪に隠れているおかげで見づらいなと思い当たる。長い前髪とマスクのせいで表情が分かりづらいのだが、顔にコンプレックスでもあるんだろうか。そんな思案をしているうちに歩み寄ってきた彼に、ほんの興味から手を伸ばして前髪を上げてみたくなりながら問い掛ける。
その仕事を"向いている"と説明する彼に相槌を打ちながらも、自分に彼と同じ仕事ができるかを考えてみる。楽しいのならやってみるのも悪くないかもしれないが、今のところあまり興味は湧かないなと結論をつけ）

まあ、向き不向きはありそうだよね…罪悪感とかはないの？人間なら命乞いとか泣いちゃったりとかするだろうし、時々良心が痛む…なんてことはない？

……生憎、顔を公にしながら仕事をするほど馬鹿じゃないからな。

( まぁ、実際はなんとなく前髪も伸びているだけでそこまで深い意味も無いが、逆にこのような仕事をしておきながら気にしない奴はいないだろう、と呆れるように相手を見下ろしながら答える。それにしても、まるで、既に友達になったかのように喋る彼女ではあるが、まさか忘れてはいないだろうな、と刃も再度近付けた。)

そもそも罪悪感なんてもん感じるなら、こんな仕事できるわけねぇ。

………1つ、俺からも聞いてやる。
犯行心理を解明したいのかなんなのか知らねぇが、こんなこと聞いてどうする？お仕事インタビューなら、他にももっとマトモな相手がいるだろ。

( 続いての質問にもこれまた声を低くして答えれば、相手の肩から垂れる暗めのブロンドの髪の毛を一束すくっては特に意味もなくするりと触れた。まるで品定めするかのように相手を観察していれば、最終的に目線が合致し、自分からも彼女に問い掛けを。
先程からくだらない質問ばかりしてくるが、自分にはその意図が分からないのだ。 )

（躊躇も恐れもなく仕事をする殺 人鬼というのも、なかなか奇妙で面白そうだが、彼のように顔を隠す方が賢明だろう。それほどまでに狂っているわけではないんだなと思案しているうち、刃を寄せられるとそれが月や星の光を反射するのを見て目を細める。きっと切れ味もいいんだろう。あれで切られるのは多分痛いだろうし、傷が残ったら亡くなった父が悲しみそうだ。
そのうちに彼から質問を返されると、彼も自分に興味を持ったのだろうかと思案して楽しげな視線を向ける。髪に触れる手を擽ったそうに受け入れながらも、平然と偽りのない動機を説明して）

別にどうもするわけじゃないよ。私がベンに興味を持ってるから、あなたがどんな人なのか知りたいだけ！…信用してくれる？

…は、だからって実際に誘き寄せるとは、お前もイカれてるな。

( 人の命を奪う、その行動には少なからず興味を抱く人はいるかもしれないが、こうして自分の命を危険に晒してまで対話するとは、相手はなかなか好奇心の強い奇人らしい。
終始真っ直ぐな瞳で此方を見つめるその顔に、ふん、と再度鼻を鳴らせば、慣れた手つきで折り畳み式ナイフの刃を仕舞い込んだ。それをパーカーのポケットに両手と共に突っ込めば、少し距離を置いたまま同じ壁へと背をつける。)

信頼した訳じゃない。
…でも、たまには誰かと話すのも悪く無いかもしれねぇ。

( その顔は未だに大部分を隠したままだし声音も一本調子だが、少なくとも最初ほど敵意は無いようで、上記を呟けばちらりと相手を見やった。
別に馴れ合うつもりはさほど無いらしいが、いつも1人で殺 すか殺 されるかの仕事をしているだけ。こうやって話をするのが少しだけ新鮮に感じられたのだ。 )

（まさか殺 人鬼にイカれているなんて言われる日が来ようとは思っていなかった。面白い経験ができたなと楽しく思いながらその言葉を軽く笑っては、ナイフをしまった彼に少し目を瞬かせてから表情を和らげる。少しは警戒心が緩んだのだろうか。隣に立った彼はまだ信頼したわけじゃないと話しているが、そうして話す気になってくれただけでまずは上出来だ。
その口ぶりからして、彼はあまり人とは話さないのだろうか。特に誰かと連携して働いているわけでないのなら案外生活は寂しいのかもしれない。そんなことを思いながら上機嫌に話を続けて）

ありがとう、そうやって話に乗ってくれるだけで嬉しいよ！ベンは普段あんまり人と話さないの？家族とか友達とか恋人とか…そういう人はいない？

……いないから、こうなってんだろ。

( 表情を和らげ、より一層嬉しそうに話す相手には、なんだかその明るさにあてられそうで思わず目を逸らし、そのまま静かに相手の言葉を聞いた。
家族や友人について問われると、暫く押し黙った後手短に上記を言い放った。まぁ、友人に関しては少なからず学生時代には存在したが、こんな人生になってしまってはそんなもの作ろうとも思わないし必要だとも感じたことは無かった。ましてや家族や恋人なんてものがいたら、もう少しまともな生活をしているだろうと自虐的にも思う。
確かに、こうして話せるのはいいなと多少思いはしたが、だからといってそれが必然になるわけではない。)

まぁどちらにせよ、俺は今の生活で満足してる。

そう？…まあ、もし寂しくなったらいつでも会いに来ていいからね！

（流れた沈黙に軽く首を傾げたところで、彼から返された言葉にじっとその表情を見詰める。その返答がどこか自虐的にも聞こえて、家族や友人の類が欲しかったのかと尋ねようとしたものの、彼の言葉を聞く限りそうでもないらしい。今の生活で満足だと話す彼に相槌を打ちながら、お節介じみた言葉を付け加える。
しかし、彼の気分を待つだけというのも少し退屈だ。彼のことは正直気に入ったし、またこうして話したい。そう思うと口にしたばかりの提案をいかにも名案とばかりに訂正して）

っていうか、寂しくなくても時々遊びに来てよ。美味しい食事も出してあげるし、風呂やベッドも貸してあげる！ねぇ、どう？

( 此方からの返答に突飛な提案をされれば、最初は冗談か何かかと受け取って聞き流すが、ちらりと隣へ目をやるとどうやら彼女は本気らしく、「 お前こそ、普通のオトモダチはいねぇのかよ 」と半場呆れ気味に呟いた。
自分と話したがる事でさえ普通ではないと思っていたが、まさか食事や寝床まで提供しようとするとは、いよいよ常人の考えではない。まぁしかし、相手は相当自分に興味があるようだから、まだまだ質問足りないのかもしれないと思考すれば、壁に着けていた背を離し、これまでよりは少し楽しげな声音で言葉を付け加えた。)

……本当にお前が俺のことを他言せずにサツにも捕まらなかったら、また来てやる。

それとお前、事件を調べたって言ってたな。なら、俺の名前を調べるのも簡単だろ？

( 彼女が最初に言っていたように本当に隠蔽工作に手を貸すつもりなら、今後会うことを考慮して周りへバラさないはずだ。少しでもバラせばすぐにでも警察は捜索活動を始めるだろうし、彼女の嘘も明白になる。だが、本当に警察にも黙っているつもりならば、たまに話を聞いてやるのも悪くは無い。
この家に侵入した時と同じ窓枠に手をかければ身軽に飛び乗り、思い出したように自分の名について話す。)

普通？友達に普通と異常の線引きなんてしてないよ！あなたは私にとって他の友達と同じように"面白い人"ってだけ。

（世間一般に言うような普通のオトモダチ、というのはあまりいないかもしれない。社交界でも物好きと言われるようなたちの人間としか交友がないし、仕事で関わるのは常識的には素行の良くない人間ばかりだし、せいぜいそれらしいのといったら依頼に来たのをきっかけに意気投合した一般人くらいだろう。何にしても普通かどうかなんて親しくなる基準にはしていないと主張しつつ、少し明るくなった彼の声音に気付いて上機嫌に表情を和らげる。）

名前…？えっ、まさか嘘ついてたの？ひどいよ、それなら私もとびっきり変な名前で自己紹介したのに！
…まあいいや、次に会うときまでに調べをつけとくね。またお喋りできるの、楽しみにしてるよ。

（窓枠に飛び乗った彼は、恐らくもう帰るつもりなんだろう。しかしその口ぶりからしてこれが最後というわけではなさそうだ。そう思うとどことなく嬉しそうに彼の名前についての話題に答え、自分も壁から離れて窓枠に歩み寄る。少しの名残惜しさを感じながら挨拶の言葉を口にしては、彼が出ていくのを見送るつもりで）

嘘っていうのは、生きるための知恵だぜ。

( 相手が自分の名前を嘘だと気付けば、上記を伝えながら鼻を鳴らす。此方は何でもかんでも真実から述べる相手と違って、まずは警戒と虚偽から入り、様子を伺うのが真っ当だ。
そして、次回を楽しげに期待する相手に、どうだかな、と言いたげに肩を竦むと、ロクな挨拶もせずにそのまま窓から飛び降りて闇夜に消えて行ってしまった。)


( ＿そして、彼女に出会ってから数週間ほど経っただろうか。元々帰る家なんてものは無く、自由気ままにホテルや漫画喫茶なんかを転々としているわけだが、まるで警察が動き出す気配は無い。尚も自分がヘマをした事件については捜査が成されているのだろうが、一向に自分を探しには来ないのだ。
おかげで、自分は街に溶け込み、夜な夜ないつもと変わらず仕事ができる訳だが…果たして、これは彼女のおかげなのだろうか。)

あーあ、あの子全然来ないし…どっかで野垂れ死んじゃったのかな、つまんない。

（警察には彼のことを話しもせず、代わりに適当な理由をつけて別の人間を容疑者として推薦しておいた。あまり折り合いの良くない人物を犯人ということにしておいたから、自分の生活の質も上がったような気がする。それは嬉しいのだが、あれから彼がやってこないのが退屈でならない。毎晩のように夜更かしをして彼が来るのを待っているというのに、彼はいつになったら会いに来てくれるのか。
彼の名前だって自分の依頼人や自力で向かった路地裏の噂話から調べをつけたし、今ならきっと本名で彼を呼べる。こうなったら自分から彼に会いに行こうかとさえ画策しつつ、あの晩と同じ自室でうんざりしたように呟き）

＿＿野垂れ死ぬ？俺が？不吉なことを言う奴だな。

( 相手の呟きに返答するように、突如として声をかける。出会ったあの日と同じように開け放された窓からやってきたらしく、窓枠にまるでチンピラのようにしゃがみこんでいると「 よう、お嬢さん。」と尚も無表情のまま付け加え、部屋の中へと着地した。相変わらず全身黒づくめにマスクもしているが、今回はその手にナイフは握られておらず、そのまま窓のある壁へともたれ掛かる。)

約束通り、来てやった。
…お前、まじで俺の隠蔽を手伝う気なのか？

( 手に持っていないだけで、ちゃっかりナイフは隠し持っている訳だが、今は特に必要性を感じることも無く。それよりも追っ手のこない事実に少し愉快そうにしながら相手の動向を問いてみる。まぁ、変な嘘をつくやつにも思えはしなかったが、まさか本当に警察にもバラしていないとなると、自分が言うのもなんだが正気の沙汰ではない。 )

会いたかったよ、アイザック！あれから随分待ってたんだから…元気にしてた？ちゃんとご飯食べてる？ふかふかのベッドで眠れてる？

（読み飽きた本を片付けようと顔を上げた矢先、ふいに聞き覚えのある声が耳に入る。弱い月明かりのおかげで薄い影が部屋に落ち、それが待ち焦がれた彼のものであるのに気が付くと、思わず表情を明るくした。嬉々として彼の名前を口にしては、本を栞も挟まずに机の上へ放り出す。
あれこれとお節介じみた問いを並べては、彼からの確認するような問いに平然と頷く。嘘なんて好んでつく趣味はないし、実際に彼のことは気に入っているのだ。そんな考えから自分の立場を主張し）

もちろん！あれが嘘ならあなたは今頃牢屋の中だろうし。ちゃんと信用に足る証拠でしょ？

どうやら、調べあげる腕も嘘じゃないらしいな。

…この仕事をしてからはあちこち転々としてるし、飯も適当に店で食ってる。お前のように優雅な生活には及ばねぇよ。

( 嬉々としながら本名で呼びかけるのを聞くと、へぇ、と些か感心したように一言述べる。事件を調べたというのも名前を調べたのも、認めたくはないが彼女の実力らしい。一体何処から調べあげたのかは知らないが、まぁここは素直に認めておこう。
そして、続けざまにお節介な質問に答えていけば、久しぶりに見た豪華な部屋の中を見渡して嫌味のように言葉を付け足した。仕事は夜中だし、ちゃんとした生活とは言えないが、最低限の食と住は確保しているつもりだ。)

まぁ、お前がマトモじゃねぇことは確信した。
……ちゃんとお前のお喋りには付き合ってやるよ。

( 信用の話になれば、自身の後頭をかきながらため息混じりに応える。結果的に牢屋行きにならずに済んだのは有難いとして、その代わりに相手の要望にも応えなければならない。
相手にそのつもりはなくとも、此方の事を知っている上に更なる素性を調べられる彼女を敵に回すのは厄介だ。万が一には此方も手を打つことになるが、それも今は最前とはいえないだろう。)

そんな生活じゃ落ち着かないでしょ。私もこんな広い屋敷に一人じゃ退屈だし、もっとたくさん遊びに来ていいよ。前に話した通り、食事も寝床も用意してあげるから！…あ、今はお腹空いてたりしない？

（調べる腕も嘘じゃないなんて口ぶりは少し素直さに欠けているが、きっと彼なりの褒め言葉だろう。そう前向きに捉えると嬉しそうに笑みを見せる。
自分からしたら不幸とも言えるような生活を語る彼に眉を下げては、どうせなら自分に甘えればいいのにと思ってしまう。まるで懐かない野良猫を飼い慣らそうとしているようだと自分をぼんやり客観視しつつ、思いつくままに彼を甘やかすような提案を並べる。マトモじゃないなんて奇妙な言葉とともに自分とのお喋りに付き合うという宣言をされると、上機嫌に相槌を打ち）

やった！それじゃあこれからもよろしくね、アイザック！

………。
そういや、今日はまだ食ってない、けど。

( 前回と同じく、食事や寝床の話を持ち出されれば、何やら考えているのか押し黙る。警察とも手を組んでいる相手が此方側につくとなればそれほど心強い話はないし、彼女の言う通り今のような生活は落ち着かない。それでも、次こそは情報を流されるという事態も考えられる訳だ。オマケにこれまで人を信頼したことがない自分にとって相手を信じるというのは正直荷が重い。
しかし、腹の虫には逆らえないのか、今日の夕食を食べていないことを思い出せばそこは正直に言葉にして。
上機嫌によろしくと名を呼ぶ相手には、ため息混じりにポケットから折り畳まれたナイフを取り出して、暇を持て余すかのように片手で何度も放り上げる。)

…俺がサツにバレるかバレないかなんて関係なく、お前を殺すとは思わないわけ？

そうなの？それじゃあ用意してあげるよ…！好きなものは？食べたいものはある？

（夕食を食べていないと聞くと、ここぞとばかりに用意を名乗り出る。彼は一体何が好きなんだろう。あまり時間のかかるものは作れないかもしれないが、彼の要望にできるだけ応えたいという気持ちからそんな問いを重ねる。
ナイフをその手で弄びながら自分が殺される可能性について語る彼に少し目を瞬かせては、そのナイフを眺める。彼は自分を殺す気があるのだろうか。まあそうだとしても、数ある死に方の中で彼に殺されるのを選ぶというのもある意味面白いかもしれない。そう思うと笑み混じりの答えを返し）

まあ、その可能性もあるかもしれないけど…別に殺されてもいいよ、何十年か後に屋敷の中で孤独死するよりずっと楽しい最期になるだろうしね。

( 好きな物や食べたい物を聞かれると、その問いに対して考えるように暫く口を閉じて黙り込む。その間に、殺されてもいいよなんて笑い混じりに答えた相手へ、思わず放り投げていたナイフを受け止めそのまま握りしめる。)

へぇ、一人で死ぬよりも今死ぬことを選ぶ…か。ますます変な奴だぜ。

( 握りしめたナイフは刃が顔を出すこともないままポケットへ再度しまわれ、それと同時に上記を述べた。孤独死というのは嫌な事なのだろうか と、いずれそうなるだろうと何度も想定していた故か、疑問に思う。
そして、やっとの事で食べ物に関し何か思い出したのか「 オムライス… 」と少ししてボソリと呟いた。昔々、好んで食べていたような記憶がうっすらとあるだけで、決して今も好きだとか食べたいとかではない、はず。おまけに、オムライスは異国の料理だし、そもそもこの家に米があるかも分からない。)

うーん、よく言われるんだけど…私ってそんなに変かなぁ？

（前に会ったときのように変だと口にする彼に、困ったように首を傾ける。変だとは彼以外にもよく言われる。凝り固まった慣習を楽しく踏襲するばかりの貴族簾中に言われるならまだしも、殺人鬼にさえ変だと言われると流石に妙な気分だ。
そう思って口にしつつも、彼の口から出たリクエストに少し目を丸くする。オムライス、というのはケチャップライスを卵で包んだあれだろうか。正直作った経験がないのだが、随分と可愛いリクエストだと思いあたるとそんな気持ちを率直に告げる。なんにしても、せっかく彼がここを訪れてリクエストしてくれたのだ。断るわけには行かないと意気込み）

オムライス？あー、あの卵で米を包んでるやつ…？随分可愛いチョイスだね！作ったことないけど、やってみるよ。米と卵ならこの前友達がくれたのがあったはず…！

( 自覚が無いというのもそうである証だな、なんて思うが口には出さず、表情筋がほとんど動かない中で瞳だけでもとぼけたようにぐるりと回す。
そして、自分がボヤいた言葉に相手が反応し、あろう事かそれを作ると言い出せば、少なからず驚いたような…それでいて気まずそうに首筋をかいた。)

いや…別に可愛くはないだろ。
それに、作って欲しいから言ったわけじゃ……。

( そうは言っても、既に相手は作る気満々で上機嫌に台所へ向かっては友達から貰ったはずだと言っていた米やら卵やらを探し出しているようで…今更止められる訳でもなくて、ましてや自分の口が滑ったことが原因ではあるし、久しぶりに食べたい気持ちが全くない、、訳では無い、という何とも難儀な気持ちも合わさり、大人しく相手の背を追ってついて行くのだった。
その姿は突如大人しくなったヒヨコのように、相手の動作を後ろから様子見しているようで。)

ふふ、やっぱり君って可愛いね。…オムライスは家族にでも作ってもらってたの？

（異国の食べ物が好きな友達が旅先から贈ってくれた品々を漁り、材料になるものを一つ一つ集めて調理台の上に並べる。米も卵もケチャップもありそうだし、彼のご所望のオムライスは作れるだろう。
自分の後ろで夕食を待つ子供のようにそわそわしている彼が可愛らしく思えてくすくすと笑みを漏らしつつ、オムライスというのが彼にとって特別な料理なのかもしれないという疑問を彼に向ける。この質問で彼の生い立ちについても知れるかもしれないと期待しつつ、米を炊き始めるとともにその他の材料をまとめて支度していき）

…まぁ、そんなもん。

( 何やらくすくすと笑っている相手の様子を見れば、その背後でむっと小さく眉をひそめる。しかし、そのまま家族の事を聞かれればあまり多くは語らず、一言、特に関心も無さげに上記を返すのみだった。
実際、家族に作ってもらっていたものだが、その頃の記憶は随分と乏しい。好んでいたとはいえそこまで思い入れのあるものではないが、裏を返せば作ってもらった料理が他に思いつかないため、自分の中では色々な意味で思い出深いのかもしれない。)

それにしても、お前、料理できんの？

( 自ら話題を変えるように言葉を続けると、テキパキと支度をこなす相手を見ながらそんなことを呟き、「あくまで変な物を入れないように見張っているだけだ」とぶっきらぼうにも付け足しつつ、相手の背から尚も様子を伺っている。自分はまともに家事なんてした事が無いし、誰かがやっているところも見た事がないので幾らか興味はあるらしい。 )

（彼の生い立ちや今までどうやって生きてきたのかについてもぜひじっくり聞いてみたいところだが、彼に話す気がないのなら無理強いするのは良くないだろう。彼が話す気になるのを待とうと決め、深い追及はせずに料理の手順を踏んでいく。
そのうちに料理をできるのかなんて問いをかけられると貴族らしくないだろうかと思って楽しげに笑いながら頷く。彼も誰かと住んでいるわけではないのだとしたら、料理くらいしないのだろうか。そう思うと同じように質問を返し）

うん、興味があったから少し勉強したの。社交界の皆さんは"使用人にやらせるものだ"って言うけどね。
アイザックは料理とかしないの？

( 勉強熱心だな、と口だけな言葉を返せば、相手の手元の他に綺麗に整頓され充実した台所全体を見渡す。これだけ金持ちであるなら、その社交界の皆さんとやらが言うことにも一理あるし、自分だって彼女のように自身で料理をするお嬢さんがいるとは思っていなかった。)

元々料理をするのは好きじゃない。
……で、お前こそその使用人やら家族はどうした。こんな広い家に元々一人って訳じゃねぇだろ。

( 料理はしないのかという質問に対してはシンプルかつ簡潔に返答し、再度ポケットに両手を突っ込んでは、相手の隣に立ち彼女が作業をしている台に腰を預け凭れかかっている。先程言っていたように住む家もままならないような生活も相まって、料理をするという考えをそもそも持ち合わせてはいないのだろう。
それよりも、豪華であると同時にだだっ広いこの家で、相手が一人で生活しているというのが単純に気になった。ここまで金持ちであるなら例え一人暮らしだろうと使用人ぐらいはいそうなものだ。)

( ／ 埋もれてきているのであげておきますね！ )

両親は亡くなってるし、お兄様たちもお姉様たちも結婚して家を出てるよ。この屋敷が私のものになってから探偵の仕事を始めたんだけど、おしゃべりな使用人は客が嫌がるし、使用人たちも客を怖がるしで…色々ごたつくくらいなら私一人のほうが効率いいかなって思って全員解雇したの。

（彼からの質問に、少しは彼も自分へ興味を抱くようになったのだろうかと相変わらず前向きな捉え方をしながら返答する。探偵の仕事を始めてからこの屋敷に少々世間へ後ろめたさを持つ人物が出入りすることも増えたし、お喋りな使用人はそういう客から疎まれた。そうでない使用人もあんな連中とつるみたくないと訴えてくることがあったし、結局それぞれに別の雇い口を紹介したから今は自分ひとりだ。
そんな説明をしながら苦笑い混じりにその寂しさを付け加えては、卵液の支度を済ませて米が炊きあがるのを待ち）

でも、いざ一人になるとちょっと寂しくなっちゃって。だからこうやってアイザックと話せるのは楽しいんだよね。

（／返信遅くなってしまい申し訳ありません！ここのところ多忙でなかなかお返しできず…;;今後も11月末頃まで返信速度落ちてしまうのですが、もしよろしければお待ちいただけると大変ありがたいです…！）

( 相手の話を最後まで聞けば「ふぅん」と毎回のごとく特に興味の無さそうに返事をする。しかし、内心色々思うところはあるようで、生まれも境遇も全く違うが、“一人”である点ではなんだか自分と重なる部分もある気がして、なんだか居心地の悪そうに首筋をさすった。
そして、自分と話せるのが楽しいなんて言う相手をちらりと見やれば、今度は相槌を打つことも無くすぐに視線を逸らす。どうやら無言の肯定というやつらしい。やはり、少なくともずっと一人で話し相手もおらず過ごすよりは…と此方も思ったようで。)

お嬢さんの道楽の足しになって何よりだ。

……喉乾いた。水、飲んでいいか。

( どうにもこうにもまだ素直にはなれないのか、嫌味ったらしく一言付け足せば、今度は飲み物を要求するように口を開く。思えば水分もまともに摂取しておらず、つくづく自分の生活に無頓着だも自分でも思う。この際、この女に要らぬ警戒はしなくても良さそうだなんて心の隅で思えば、ずっと付けていた黒いマスクを脱ぎ出した。)




( ／ こんばんは！
ご連絡ありがとうございます。お気になさらないで大丈夫ですよ！私も11月から色々とドタバタして返信が遅くなるかと思いますが…その際はまた一言お声かけしますね！ )

（首を擦る様子を横目で見遣り、なにか思うことでもあったのだろうかと思案を巡らせる。その答えがなんであるのかはわからないが、少しずつ彼の壁が融けてきたような気がするのは気の所為だろうか。このまま自分に素直に心を許すようになってくれればいいと思っているうち、どこか嫌味っぽいような口ぶりで言葉をかけられると楽しげに笑みを漏らす。そうして素直になれないところもなんだか可愛いかもしれない。
そんな考えのうちに彼がマスクを脱ぐと少し目を瞬かせたあと、それが素顔を晒す程度に心を許された証のような気がして上機嫌な素振りを見せ始め）

！…水ならもちろん好きなだけ飲んでいいよ、冷蔵庫にミネラルウォーターとかジュースとかあるから、好きなの飲んで！


（／優しいご対応ありがとうございます～！
11月以降の件承知いたしました、ご連絡ありがとうございます！今後もよろしくお願いいたします…！）

( マスクを外したことで分かりやすく嬉しそうな反応を示す相手に、まだまだその様な反応に慣れないせいか、少しぎこちない様子で取った其れをポケットへ。
ブロンド髪で色白な彼女とは似つかないような顔を晒せば、好きなのを飲んで良いという言葉に甘え、勝手ながら冷蔵庫を漁る。ミネラルウォーターのボトルを手に取れば、一間考えるような素振りを見せつつ、蓋をあけて豪快に飲み干す。大方、未開封だし今更異物を混入させるような奴ではないだろう。と思考したらしい。)

……西洋人は良いよな。こうした煌びやかな場所がサマに見えるぜ。底辺にいる奴らは大体が余所者だからな。

( 口元から溢れた少量の水を拭えば、ぼそりと上記を呟く。今の時代、幾多の人種が混在して生活してはいるが、国柄なのか否か、西国では東洋人の貧困が多いように感じる。
まぁ、その国の人々がその国で成り上がるのは自然なことだろうが…自分の顔を見ると薄暗い社会がチラついてしまい、自分自身あまり良い気はしない。 )

（ミネラルウォーターをコップに注ぎもせずに飲み干す彼の姿に、自分との育ちの違いを感じてしまう。言ってくれればグラスも渡したのだが、彼は水が飲めれば容器にもこだわらないのだろうか。
そんなことを思っていたところで不意に西洋人はいいなんて言葉が出ると、自分とは異なる彼の顔立ちを眺める。たしかに彼は自分のいたような西洋人だらけの社交界ではきっと浮いてしまうだろう。彼のような出で立ちの人物はどうしても社会的には低い場所にいる印象がある。余所者、という彼の言葉にぼんやりと納得感を持ちながらも、彼に少し歩み寄るとその顔をじっと見詰めて思いついた長所を並べてみる。顔立ちも整っていることだし、もっと着飾ったら彼の言う"きらびやかな場所がサマになる"出で立ちにすることができるかもしれない。そう思うと楽しげに提案してみて）

それがコンプレックスで顔を隠してるの？私は結構好きだけどな、アイザックの顔。光に当たると綺麗に見える茶色の目とか、私にはない黒髪とか！
そうだ、髪をワックスで整えて、お兄様の着てた服を着せたらもっと上品になるかも！後でやってみる？

…目立つと後々面倒臭いからだ…ｯ。

( 不意に近付かれると、少し驚いたように足を一歩引き下げる。コンプレックスという言葉に反応したのか、反発するように上記を述べ目を逸らした。生業上、元々目立つ容姿も相まって、普段から素顔を晒すのも危険が伴うし、何より自分の顔が好きでは無い…それを所謂コンプレックスと言うのだろうが、口先では認めたくないらしい。)

…良いよなって言ったところで、別に憧れている訳じゃない。あんな息苦しい格好、俺はゴメンだね。
普通の生き方ですら息が詰まるってのに。

( 続けて、相手の提案を拒否するように首を振れば、腕を組み溜息を洩らした。煌びやかな世界は凄い、とは思う。しかし、そんな世界に自身が交わろうなんて思わないし、我ながら今の生活が断然性に合っている気がする。
ただただ普通に生活することでさえままならず、最も、小さい頃から“普通”を知らずに育ったため、自分の場合仕方がないものかもしれない。)

…まあ、顔が割れちゃったらそんな仕事続けらんないもんね。でもここにいる時くらいは普通に顔見せてよ、表情が見えないのも寂しいし！

（目立つと面倒くさいという口ぶりも、何かを隠そうとして出た言葉のような気がしてしまう。逸らされる目を観察するように見遣ってからすぐにいつも通りに笑うと、明るい口ぶりでここにいるときにはマスクを外していてほしいと告げる。この屋敷で彼が素顔を躊躇なく見せてくれるようになったら、きっととても気分がいいだろう。
そんな彼が普通の生活の息苦しさを語るのにぼんやりとした同情を覚え、少し考えてから甘やかすような言葉を並べる。そのうちに米が炊きあがると、再び支度の続きに取り掛かり）

ここでは好きに過ごしていいよ。血まみれで帰ってきてもいいし、食事だって用意してあげるし、欲しい物があるなら買ってあげる！少しでも息が詰まんないところがあったほうがいいでしょ？
…あ、ご飯炊けたみたい。もうちょっとで完成するから待ってて！

( 素顔を見せてよと言われれば「 気が向けばな 」なんて一言で返事をする。しかし、これまでの返答よりは毒素がいくらは抜けているようで、相手の明るく分け隔てのない笑顔を見るとなんだか調子が狂ってしまう。)

…、お前、とんだお人好しだよな。

( 初めて出会った夜にも思ったが、彼女はどうにも人を甘やかしたいらしい。
相手が殺意むき出しの自分にも躊躇なく世話を焼こうとしてするぐらいお人好しなのは十分分かっているが、人を甘やかす事や人へ甘えることの心地良さや幸福感なんてものは丸っきり分からない。
だが、久しぶりに嗅ぐ炊きたての米の香りと、台所へ向かう相手の姿を眺めると、決して嫌な気持ちにはならなかった。
怒りなのか呆れなのか喜びなのか、ふん、と一つ鼻を鳴らせば、再度料理をする相手の手元を覗き込もうと無意識に体を寄せ、どこか懐かしそうに目を細めた。 )

まあ、そうかもしれないけど…アイザックは特別だよ。

（お人好しだなんて指摘をされると、軽く笑ってそう答える。たしかに大抵の人間とは仲良くしたいが、その中でも彼は特別だ。流石に犯罪者相手にこれほどの好待遇をすることは今までなかったし、実際自分は彼を気に入っている。そんな意味を込めながらも、炊きあがった米でケチャップライスを作っていく。
オムライスなんてなかなか食べないために何を入れるのが正解か分からないが、きっと栄養がある方がいいだろう。そんな考えから微塵切りにした野菜や肉を混ぜてバターとともに炒めると、ケチャップで味をつける。
それを柔らかく火を通した卵で包むと、初めてにしてはよくできたと一人満足しながらそれを皿に盛り付けて彼に見せ）

よし、できた！こんな感じで合ってる？

特別…ね。

( 相手の言葉を復唱すると、自分には似合わない言葉だと1つ鼻で笑う。しかし、嫌な気持ちにはならず、それどころか少し安心してしまう自分がいる。
ただひたすら、ぼんやりと料理をする相手の手元を眺めていれば「できた」の声にハッとして我に返った。黄色い卵にケチャップが鮮やかなオムライスを見ると、すでに薄れてきた母親の姿が脳裏に浮かぶ。まさにロクでもない母親だったが…記憶が薄れるにつれて思い出というのは美化されるものだと痛感する。
現に、今脳裏にいる母は薄気味悪いくらいに綺麗で優しく此方に微笑みかけているのだ。)

…ん、確かに、料理の腕はいいらしいな。

( 視線は皿の上を見つめたまま、目を細めて呟いた。料理を勉強したという彼女の技術は確かなものらしく、実際に出来たての良い匂いに釣られれば思わず腹の虫が大きく鳴り響いてしまって。
気恥しそうに目を逸らせば「 食う 」と一言付け加える。 )

ふふ、随分お腹すいてるみたいだね。

（出来上がったオムライスと彼の表情とを見比べ、どうやら気に入ってもらえたらしいと思うと満足げに表情を和らげる。彼の腹から空腹の音が耳に入るとくすくすと楽しそうに笑みを漏らし、気恥ずかしそうな眼差しを一瞥してからその皿を食器とともにダイニングへと運ぶ。
見た目はこれで合っているかもしれないが、味が彼の口に合うかどうかは分からない。食事なんて結局口にするものだし、美味しくなくては意味がないだろう。彼の気に入るかどうかを密かに気にしつつも、食器と皿をテーブルに置いて）

ほら、冷めないうちに食べて！

( クスクスと笑う相手を見れば「うるせぇ」と精一杯の照れ隠し混じりに、愛想悪く舌打ちも1つ。どんなに足掻いても腹の虫は正直だ。
食器が運ばれていくのをこれまたヒヨコのように後追いしては、促されるがままに皿の置かれたテーブルの前へと腰掛ける。ダイニングの内装もそうだが、皿や他の食器までもが自分の住む世界との違いを見せつけられる。それなのに、皿に乗っているのは庶民的なオムライス…そのちぐはぐさがなんだか自らの奇妙さを物語っているようだ。
ゆっくりとスプーンを手に取れば、オムライスをすくってそのまま口の中へ。最初の一口を咀嚼し飲み込んでしまうが、相も変わらず表情はさほど変わらない。しかし、オムライスを口の中へとかき込むその様子を見れば、少なからずオムライスの出来は分かることだろう。)

……悪くない。

( 口元についたケチャップを拭いながらその食べっぷりとは裏腹に口だけは頑固なようで、ぶっきらぼうに感想を述べると、その後ものの数分でぺろりと完食してしまう。
幼少期に食べていたものと味は多少違ってはいるが、それでも美味しいものに変わりはなく、懐かしい気持ちと共に誰かに作ってもらった料理で腹の中が満たされるのは久々に良い気分だと感じた。)