僕?そう、僕はもちろん仕事帰りさ! (相手が一歩後退れば、それを不審がるように更に一歩近付く。楽しげな表情のまま、また相手に触れかけたところでその背後から「おひいさん、何やってんですか。帰りますよ」とこちらも偶々通りがかったらしい、呆れたような漣ジュンの声が掛かる。顔を覗かせた漣ジュンは「すんません」と頭を下げつつ半ば巴日和を引きずるようにして廊下の向こうへと早足に歩いていき)