匿名さん 2022-08-21 15:03:38 |
通報 |
……お早う。……何だ、珍しいな。
(廊下へ仄かに漂うバターの香りに確信を持ち、ダイニングへ繋がる扉を開けば卓上の準備を整える同居人の姿。常よりも少々重たげに雪のような白い頭を持ち上げ、遅れて紡がれた挨拶には平生通り此方も淡々と応じ。元より他者の些細な変化に勘付ける程の対人経験はなく、多少の反応の鈍さなど安易に誤差と判じては相手より先に木椅子へと手を掛けた際。対面の皿へ収まる甘やかな黄金色のトーストに時折蝕む黒ずみを見て取ると、僅かに片眉を持ち上げぽつりと独りごちて。手先が器用という言に偽りなく、覚えの良さも手伝って当初より小器用に作業をこなしていた印象があるだけに、ごく瑣末ながらもこうした単純なミスに触れるのは少々意外なもので。とはいえ、それを言うのであれば早々にレシピ本と共に街から確保した食材のあからさまに偏った増減の方が圧倒的に気掛かりではあるが、厳重な監視を敷くでもなく必要以上の会話もない薄紙のような関係性であまり細々と相手の健康面を気に掛けるのも不自然というもの。良い引き取り先でも見つかれば解決する話だろうと、一先ずはより差し迫る喫緊の問題に関して水を向けるべく徐に口を開く事にして。そう、自然にはこの上なく溢れているものの、他に子供が喜ぶような娯楽の一切に欠けている我が家に、何か一つ二つは暇を潰せる品を買い与えてやるべきではないかという懸念点。ここ一週間程度水面下にて懊悩しながらも上手く切り出せずにした議題を、不機嫌そうに寄せられた眉に一切の緩みも見せぬどころか座した足を尊大げに組みさえすると、ともすれば嫌味や折檻の開始とも取られかねぬ語調のもと迂遠な方向から攻め始めて)
まぁ、それはどうでもいいんだが。……どうだ、そろそろ此処の生活にも慣れたか?
(/と、とんでもございません……! こちらこそいつも気遣いに溢れるお言葉や、繊細で胸を打つ心情描写に容易く浮かぶ情景と非常に巧みなロルをいただくばかりで伏した頭が上がりません……。設定に関しましても、未だに世界観含め大分ふわふわしてしまっておりますので、どうぞ以降もご自由に都合良く描写していただければ幸いです! それでは、場面転換以降もどうぞよろしくお願いいたします。もし何か展開や設定等、ご相談がありましたらお気軽にお呼び出しくださいませ。なお、こちら背後会話は何事もなければお蹴りいただいて大丈夫です)
トピック検索 |