匿名さん 2022-08-21 15:03:38 |
通報 |
……俺はこの奥で情報屋と話を付けてくる。そう長くはかからないと思うが、お前は荷物の整理か……そうだな、時間的に軽食の一つでも取っていればいい。――ただし、あまり離れて迷い子になるなよ。態々探してなんてやらないからな。
(繁華街からは少し離れ、人の往来が乏しくなった街路へ丁寧に敷き詰められた艷めく舗石上を一定間隔で歩む音が不意に止まり。緩りと振り返り様に一時の散開を告げたのは、元々あの腹の内も伺えぬ胡乱な人物に相手を会わせるつもりなど毛頭なかったが故で。先刻よりは多少閑散としたといえども道を一つ二つ挟んで出店の賑わう声が僅かに聞こえる程度であり、子供の遊戯にも飯処にも困るような立地ではあるまい。ローブの内からキラリと陽光に鈍く反射する銀貨を一枚放ると、宙で人差し指の先を鋭い言葉の釘と共に相手へ刺した後に、軒と軒の狭間に伸びる暗く曲がりくねった小路へと黒衣を溶かせて。何処か危なっかしい面を含んでも歳の割に聡明で従順な彼の事、そう心配はあるまいがと思いつつも憂慮を帯びた一瞥はフードの下に隠される事だろう。――賑やかな人の営みから少し外れた、喧騒の向こう側。これ程までに燦々と周囲を照らす暖かな陽光の下に佇む、老朽化の進みに抗えず一部欠け落ちたままの舗石、閉店して久しいのだろう、寂れた商店の飾り窓に転がる陶器の歪な陰影といった心がささくれる程でもない些末事。都会の洗練さを損なう種々の小さな違和が集まり、見えない黒のインクが白紙を汚すように、水面下にて恐ろしく密やかにその根を伸ばしてゆく。そんな一角にある軒下から差したささいな日陰に混じ入る闇の一欠片、けれど内に渦巻くような底知れぬ深淵を不自然に湛えた〝ソレ〟は、微かな質量を増すが如く獲物から少し離れた背後で身体を静やかに蠢かせ――)
(/こちらこそ、ミシェル様の抱えるお悩みや子供らしく可愛らしい側面を多々拝見出来、とても幸甚でした…!関係性は進んだもののやっぱりすれ違う二人の様を見ていると、自宅での普段の様子も自ずと察せられ、終始和みつつ楽しませていただいております。また、今後の展開についても承知いたしました。こちらで先に敵についてぼやっと描写してしまっておりますが(何となく現時点の想像としては魔術染みた力を行使出来る半ばアンデッドのような、悪霊や悪念の集合体など)、何かご要望や不都合等がありましたら本当にお好きに改変していただいて構いませんので…!もしこのような設定で描写して欲しいなどご希望やご相談がありましたら、どうぞ気軽にお伝えいただければ幸いです。それでは、迷子イベントでも何卒よろしくお願いいたします!※蹴り可)
トピック検索 |