それは… (核心をつく問いを受けて、白衣のポケットをまさぐりながら口篭る。勿論小姫が生き返る方法が存在するのならば知り得たいが、現実は御伽噺のようにそう都合の良い話ばかりでは無い。 ふと決意を鈍らせるような夜風が頭部を掠り、ブラウンの前髪が目元にかかった。目を離した隙に落ちてしまいそうな、危うい位置に座っている相手に視線を向ける。その独り言には「…俺の方こそお前と争いたくはない」と返していて)