分かった。持ち出しの際は、大老の許可を取るように。 (本棚の方へ向かう相手の背中を見送って言葉少なに投げ掛けてから、相手の手にする書物の詳細はこちらからは見えずにこの部屋の主を見遣るとここの主は何も言わないままで。持って来た書類をそのまま渡すと、場に静かに頁を捲る音が響き)