通りすがりさん 2022-07-18 12:10:27 |
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私相手だけに限るなら、どのような時だろうと平気で致死性の毒を盛って来る御仁だという信用はあるな。……が、良い判断だ。
(意味もなく毒を盛ることはないと言ったその舌の根が乾かぬうちに、信用はしていてもまったく違うベクトルでの信用から来る言葉を述べ、すぅっ、と切れ長の双眸を細め。軍医から渡された書類を小脇に抱え、軽く礼をしてから相手の方へ顎を引いて合図しつつ踵を返し)
ミヅカネ女史、すず殿。職務中に邪魔をした。私どもはこれで失礼する。
ミヅカネ(+すず):
わざとらしく背を向けおって、お主の方がよほど新人を試しておるではないか。こやつほど盛ってもつまらん男は居らん。
(ふくれっ面から忌々しげな渋面に変わり、どちらにとっても所詮は戯れの内にしかならぬと吐き捨てて引き出しの中から何枚かの書類を叩き付けるように「つまらん男」と称した男へ渡し。掌をしっしと追い出すように振る軍医の一方で助手は空になった二つ分の湯呑みを下げながら、相変わらず無言と無表情で頭を下げて見送り)
この後はどうせあのジジィのところじゃろう?今度は献体の一つでも持って来るがえぇ、いつでも儂は待っておるぞ。まっ、お主らがその献体になるやもしれんがのう?
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