……少し、暮れて来たな。ならば、そろそろ見えて来ようか。 (さり気なく相手の姿を行動と共に視界の端に捉えつつ、少しずつ傾いて来た陽の位置に小さく呟くとその身を隠すように敷地内に植えられた植木のひとつに背を預けて。その瞬間に自分へ付いて来た足音と気配が一度ぴたりと止み、それから見張り台へ向かおうとしている相手の後ろを付いていくかのような足音と気配が更に増え、同時にその足元に不自然に長い影が伸びていき)