……そうか、分かった。こちらはこちらで誘導をしておく。 (返事を待つことなく行動を移す背に向けて幾分か感心した吐息を零し、こちらも聞くことは求めずに視線のみで見送りながらもその一方で「ひたひた」とした足音と気配は相手の後ろ側にも付いていったようで。そして自らの方にも同じ気配と足音、つまり複数形であることが示されつつ見張り台からは見えない死角と陰にあたる位置まで移動し)