創作者 2022-07-10 14:03:12 |
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いいえ、これはきいちごです!…氷の魔法を少し使いこなせるようになってきたんです、だからこうして──… えいっ!………アッ。…き、きいちごが…。
(彼女がきいちごだというのだから植物図鑑がなんと言おうときいちごだ、そんな謎めいた拘りが己にはある様子。鍛錬の成果とは言ったものの、鍛錬はかつての魔女から受ける攻撃を回避し尚且つ反撃するというもの。繊細な使い方は教わっていないため、少しの不安を胸にちらりと彼女に視線をやれば己は優しい瞳で見守られており。そのおかげか幾分不安がなくなり、肩の力も抜けたところで手を掲げたまま、その先にある「きいちご」に集中すれば辺りに少し寒さが訪れ。研ぎ澄まされた氷できいちごを器用に枝から切り離す、それを想像していたにも関わらず、結果は魔力の制御が上手くいかず一部の木の枝からきいちごまでしっかりと凍り付いてしまい。先ほどまでの勢いと笑顔はどこへやら、しおしおと小さくなり眉を八の字にしては物凄く分かり易く落胆。赤い瞳には今にもこぼれそうな涙が崩壊寸前のダムのように溜まって。)
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