鳴上 悠 2022-07-06 12:59:58 |
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いただきます。
(彼が食べると言えば何処と無く嬉しそうにして自分もテーブルにつく。
表情と食べるスピードを見る限りそれなりに好評のようだ。
自分も礼儀正しく手を合わせれば箸を手に取り食事を始めた。
日常、って感じがした。)
あと二ヶ月くらいです。
…、…そうですね。警察の方もそろそろ落ち着いてくる頃じゃないんですか?
(春が来て新学期になれば自分はこの街を去る。
その時には共犯者となった彼ともお別れなのだろうかとモヤモヤした気持ちを抱えて。
そんな中でトーンの下がった彼の言葉に思わず箸が止まる。
事件は終わったのだ。真実を見ないことにしてこの手で終わらせた。
思わず目線が伏せる。吐き出しそうになる罪悪感を何とか咀嚼した卵焼きごと飲み込んで、静かに彼に合わせて嘘をついた。
その現実をあまり直視したくなくて、淡々とを努めた声色で彼の仕事に話を振って)
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