狐の面 2022-06-16 12:41:30 |
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………あんな顔で笑うんだ…。
…私、これからもあの笑顔を何回見られるのかな…ううん。見られるように頑張ろう。
……「気」……本で読んだのだと霊力みたいな事だよね、確か女の人は陰の気を持っていて男の人は陽の気だったような。
神様は血とか穢れを嫌うって言うけど、神様扱いはされていても神様じゃないって事になるんだろうけど…………お稽古、厳しくないと良いなぁ。
(何処か寂しげな名残惜しげな眼差しでこちらを見つめて「お守り」を渡して広間を後にした御言様の姿を見えなくなるまで見ていれば、どこかポカンとした表情で先程見た御言様の新しい面、表情を思い出すように頭の中でその表情を鮮明に思い浮かばせると尖った犬歯が見えるくらい口を大きく開き人ならざる者らしい黄金の──秋の実りを知らせる稲穂のような綺麗な金色の目の縁には涙まで浮かばせていたのを考えると、自分としては知識で得ただけの事を問いかけただけなのだが、それが彼の琴線に触れたのだろう。こちらとしてはそんなつもりが無かっただけに呆気に取られもしたが、双眸を細めて笑う御言様の先程の表情はどこか人ならざる者ながらもどこか親近感が湧くようなそんな気持ちになる。これからもあの顔が見れるかなと不安になるが、すぐに首を横に振って自分の考えを否定すればあの笑顔がこれからも見れるように頑張ろうと拳をグッと小さく握ると、すぐに目の前に並べられたご飯を食べられる範囲で食べ出すと食材を咀嚼しながら飲み込み、以前暇つぶし程度で読んでいた日本神話の内容を思い出しており。神様扱いされてはいるが、彼の正体は見たとおり妖狐とかその括りなのだろうと考える。神様と言うのは血や穢れを嫌い清らかなものが好きで、白色も神様の色として有名だろう。白色は他の色と混じりやすいだけにその色を維持するのは人の身では難しく、それこそ神様のような凄い存在でなければ維持できないという事なのだろうともぐもぐご飯を食べながら考え。そんな事を考えながら食べていれば、自ずと咀嚼する回数が増えた事で元々あまり食べられない自分の満腹中枢が身体と脳に満腹を知らせた為、半分どころか1/3も食べれていない目の前のご飯に勿体ないと言う感想が出るが、食べられないのは仕方ないと思い、少し申し訳無さそうな表情で箸を置けば「ご馳走様でした」と手を合わせて挨拶をすれば、ポツリと今日から始まる稽古について呟き憂鬱な気持ちになるが、こればかりは仕方ない事だし、弱音を吐いても無くなる訳でもない。きっと厳しいだろうが、食らいついていこうと決意すればスッと座布団から足を退けて立ち上がり、色とりどりの花が咲き誇る綺麗な縁側へと足を進めて稽古の為に待っているであろう使用人さんの前に着くと「よろしくお願いします」と頭を下げれば、稽古の為に場所を移動して早速とばかりに稽古が始まり)
(/ お待たせしてしまい申し訳ありません!!
体調は何とか回復したのですが、年の瀬も近いからか忙しく今日まで時間がとれませんでした。
これからは以前ほどではありませんが、少しは返信速度が早くなるかと思います。
こんな本体ですが、これからもよろしくお願い致します!!)
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