通りすがりさん 2022-06-12 16:32:48 |
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(当時未成年だった友人も立派な成人になり賑わう店内には見知った顔が笑顔を咲かせていた。数年の月日が経ち話す種も沢山あるのだろう、馬鹿笑いをするBや昔同様媚びる様猫なで声で腕にしがみつくD等高校を卒業しても変わらず人に群がられている現状。正直差程困っている訳ではないが興味がない相手からアプローチされても揺らぐ可能性はゼロなのだから無駄な努力だと云う他ない。そんなとき、扉の開く音と共に待ち望んでいた懐かしい声が鼓膜に届く。一気に高鳴る心音をバレないようそっとDの腕を時解き今迄開けておいた右隣の席を2回叩く。)
せーんせ、こっちおいでよ。俺に逢いたくて仕方なかったでしょ?
(冗談ぽく笑うと周囲の声が1層高まる。ジョークとして受け入れた周りとは違い彼を見つめる瞳の奥に宿る熱に、貴方は気付くのだろうか。)
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