そう時間は掛かっていないから気にしていない。私はもう一度、フロアを確認して来よう。 (レンズ部を拭き終えた眼鏡は胸ポケットに仕舞い、目は合わせることなく腕時計で時刻を見遣る。そこから最後にもう一度だけ誰も居ないことを確認してからフロアの消灯と施錠を行うと通勤鞄を手に、オフィスを出てエレベーターに乗り込むと、他のはまだ階に停まるには時間が掛かりそうだったのでひとまず暫く扉を開けさせたままにし)