Sea foam (〆)

…俺はジル。ここの部屋の主であり、お前は俺が買った。お前がどう思うかは知らんが今後は基本的にここで過ごしてもらう(一辺壁を埋め尽くす棚にはこれまでに購入してきた自分のコレクションともいえる宝石の施された装飾品の数々が並ぶ部屋に先に入り、水槽の場所を指定してそこにこれまた丁寧に置かせれば、いつものようにお辞儀しながら去ろうとする使用人らの内一人にコッソリと特注の水槽をどこかの店で作らせるよう指示を出して。そして使用人が完全に出払ったのを確認しては、改めて穏やかな笑顔を相手に向けながら優しい声色で自己紹介をし、ここで相手に過ごしてもらう事を伝えて。勿論、人魚の生態なんて知るわけもない為どうすれば良いか等は相手から聞けば良い、なんて気楽に考えながらまさか相手が喋れないとは一切思う余地もなく相手の言葉を待ち)