筆者 2022-05-22 20:58:31 |
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そうか。仕事熱心だったんだな。
…そう言われれば、それも、あの人達らしいか。
( 聞こえてくる声に合わせ脳内でイメージが広がり、彼ら家族の姿が浮かび上がってくる。
きっと、持ちつ持たれつつ、苦労しながらもお互いに支え合い幸せに生きてきた事だろう。)
見たとは言っても、その頃はまだ17か18だ…。
あまり覚えてはいないがね。
……実際に、会ったことは無かったな。
先輩は会わせたがっていたが、私がそれとなく…拒否していた。
キミに悪気はなかったし、他意はないが…接し方も分からなかったからな。
( 若干驚いたような反応を見せる相手に、写真を見た頃の年齢を思い出しながら返答すれば、鍋の辛さでじわじわと滲む汗を拭って髪の毛をかきあげる。
あの歳にして親しい人の子を見ても、実感も湧かずに不思議な気持ちになる。赤子だった彼の顔は鮮明では無くなってしまったが、その時の心情は今でもはっきりと覚えている。
また、実際に会った事がないのは本当で、会うのを拒否したことも、悪意はなかった事も、小さな子どもに対して接し方が分からなかった事も本当である。
_しかし、他意は、あったかもしれない。)
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