匿名さん 2022-05-05 14:12:04 |
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(悩み考えていると隣から部屋から出て行く音や施錠する音がして、気持ちは決まる。
最初尾行するのは躊躇っていたが、どんなアルバイト先か気になり。飲食店だったら偶然を装って入る事も可能だから、何て考えながら部屋から出て素早く施錠し、気付かれぬように尾行開始する。
脚の長さもあって相手の歩調は早く、ついて行くのが限界だった。繁華街まで尾行できたのは良かったのだが時間帯が悪かったのか、人の多さもあって姿を見失ってしまう。諦めて戻ろうとしたその時、すれ違い様にスーツ姿の中年男性の肩とぶつかってしまいすぐに謝罪する。男性はそのまま行ってしまい、歩き出すと次に全身黒い服装の長身男性と直ぐにすれ違う。黒の服装で相手を思い出しながら歩くがその脚は直ぐに止まることとなる。
なぜならすれ違った時、一瞬だったが黒の服装の長身男性から同じシャンプーの香りがしたから。まさかと思いつつその男性を追いかけると既に遠くへ歩いており、慌てて尾行する)
──まさかな。でも……行かないと、ダメな気がする。
(日が沈み繁華街はネオンの灯りで眩しくなる。周りは暗くなり近付かないと顔は見にくくい程だ。狭い路地から声が聞こえ、其方へ歩くが近づくにつれて声が小さくなり最後は聞こえなくなった。
不思議に思いながら曲がり角を曲がると、先程すれ違った全身黒の服装をした長身男性がいた。
気付かれぬように忍び足で近付くと鉄のような独特な香りが鼻を刺激する。香りを嗅いだ瞬間から胸が早鐘を打つ。頭では危険だと警報を鳴らしているが、目の前にいる男性は背格好が相手とほぼ同じで、後ろ姿もそっくり。決め手となったのは同じシャンプーの香り。
背後からゆっくり優しい声音でいつものように名前を呼ぶ)
……勇人?
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