スレ主 2022-04-30 22:17:34 |
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【廃地下鉄駅(“列車”停車)/『両儀式』】【宜しければ御絡み致します。】
>>鬼無辻無惨、(咲月鬼龍)
――在りし日は時刻通り電車がひっきり無しに往来して停車しては去って往くを繰り返していた場所、かつては(カイトブロス・レールウェイ)所有の(South Raccoon Street駅)と呼称されていたこの地下鉄駅、生物災害(バイオハザード)で滅び、最終的には政府により(滅菌)され地上から消滅した街(ラクーンシティ)の残り香。
夥しい血が流れ、人が人を喰らう地獄と化していたこの駅は――何処からか引っ張られて、この(霧と灰の街)のちぐはぐな構造を構成する要素の一つと化していた。
―――次は■■■、■■■―
不意に霧の立ち込める路線の向こう側から数両編成の電車がやってくる。霧を切りさく様にして現れたその列車は、ホームで立ち尽くし何事かと思案する彼(無惨)が存在していた時代からしてみると見慣れない外見をしているかもしれない。
―停車したその車列は一斉にホームドアを開放し、(人影)の乗客を降ろして行く。シルエットのみで物理的に触れない様な奇妙な(人)の群れ――はホームの彼(無惨)に何かしら反応する訳でも無く、そのまま通り過ぎて行く。
ただ大勢の(気配)は確かに感じられる…さながら陳腐な言葉で表すなら(幽霊列車)とでも言えるだろう。
――霧散する様に消えるそれらの(人影)の最後に、列車からホームに降り立つ人影
ふわり、と何処か場違いな桜の花びら混じりの風が霧を一瞬だけ掻き分ける…
『両儀式』「これはこれは――“おかしな事”と言うモノは立て続けに起きる事なのかしらね。」
そんな超然とした台詞を一つ、晴れやかな白の着物姿の一人の和装の佳人――しかし不可思議な雰囲気の女性が一人、(人影)に紛れて真っ紅な唐傘を片手に歩んでくる。
何者かは分からないが、唐突に顕れた(人影)とは異なる実体のある存在…だが、その雰囲気は何処か常人とは異なり――怪異塗れのこの状況下に於いても異様なほど浮世離れしている。
即ち本当の意味で(得体が知れない)のだ。
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