スレ主 2022-04-30 22:17:34 |
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【路地裏/雛沢加奈江(死徒化)、梓家始季】
> 周 美優
――血への飽くなき渇望、流された人の新鮮な鮮血の滴は…“なり掛け”の少女(加奈江)にとってはある種の興奮剤めいたモノになっていた。相手(始季)の脇腹を抉った硬質化させた兇暴な左掌の爪先に付着した流れたての血をぬらり、と舌で甞め取る。
加奈江「…美味しい」
――あんなに感情を表に出さない冷たそうな人(始季)なのに、流れている血はとっても熱くて――染み入る様に甘いのね。
―もう一人の子(美優)はどうだろう。
どんな味でもきっと、とても美味しいのでしょうね?
――
霧越しの炯々と赤く妖しく輝く双眸――はこの場のもう一人の少女(美優)も獲物として見定める。
―
――敵が(二人)、片方に関してはまだ動きが読み切れていない事もある上、負傷で多少感覚が鈍っている(だが殺し屋本人としては理由はそれだけではないと感じている)分、速やかに此方の背後を取ってきた相手の構えたライフルの一撃を左腕を盾にする形で防ぐが――
始季「!…妙な銃を」
痺れ――部分的な麻痺状態に左腕が利かなくなる―それを感じた時点で女殺し屋は何を思ったのか得物の小太刀の刃先を麻痺した自身の左肩に深々と突き刺し、素早く引き抜く。
ズッ―■■■■…
始季「ッ…」
当然血は流れるが、奇妙な事に射撃を受けて麻痺した筈の左腕が動く。――そうして左手に握っていたSV インフィニティを横撃ちで二点射撃。
DODON!
撃ち放たれた二発の45口径弾はまっすぐ少女(美優)へ向かっていく。
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