匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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( 負けず嫌いに火がついた櫻子がベルトに手をかけると、やっと彼女がこちら側に堕ちて来た様な気がしてニヤリと笑い素直に押し倒される。ベルトで手を縛られても「まさか、男の夢だろ」と意にも解さず、すました表情でクスクスと笑って。 )
──ごめんな。
( 櫻子が起きている間こそ、抵抗もせずに時に甘い声さえ聞かせて楽しげな表情を浮かべていたが、元の性格からはありえないような積極性を見せる櫻子に、自分が追い詰めてしまったと拭えない後ろめたさを抱いてもおり。それと同時に、真面目な櫻子がこんなことを引き起こせば、自分を見捨てたりなど出来ないだろうと、仄暗い悦楽に心を満たされるようでもあって。ぐったりと布団に沈む彼女に上体を起こせば、頬に張り付いた髪を除けてやり、優しい声でまた謝ると生え際にちゅっと口付けを落とし、自身もそのまま眠りについて。
翌朝櫻子より早く目を覚ませば、遮光カーテンの隙間から差し込む朝日に、手首についたベルトの跡や数々の跡を見て苦笑するも、櫻子がつけたものと思えば悪い気もせず。櫻子の見えない項にまた一つ花を咲かせれば布団から抜け出し、夏用の薄いものを残してカーテンを開け、夏の朝の少し湿った青い空気をたっぷりと吸いこんで。それからズボンの後、態とシャツを羽織る前に櫻子を布団の上から揺すり、白いお天道様に赤い跡らを惜しげも無く晒せば、悪戯っぽく微笑んで。 )
おはよう、お前、俺をこんなにしておいて朝寝とは薄情なんじゃないか。
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