オペラ-罅隙- ／ 〆

大切な明人だから、口付けやそれ以上のこと……受け入れられた。幾らだってできるのなら、俺の事を求めてほしい。

(明人の表情を見ても何に対しての謝罪なのか解らず余計に苦しくなり。初めての口付けは荒々しくて理想と全く違ったが、今回は其れを上書きする様に唇を数回食むだけという驚く程優しくて、瞳から一筋の涙が頬を伝い落ちて。唇が離れると気持ちが溢れてしまったのか、今いる場所が廊下だという事を忘れて「悲しいや苦しいとか……どんな理由でもいい。明人に頼られたり、求められると嬉しいんだ。例えそれで俺がたくさん傷つくことになっても！」今思っている気持ちを全てぶつけてしまい。一方的に言ってしまったが後悔はしていなく、傷付くのは覚悟の上で士官学校へ入学し、“男”として生きていくと決めたからには弱音は見せないと決意したあの頃が懐かしくて。大切な親友から拒絶されてもなお「俺は大切な親友と一度認識したら、例えどんなに傷つけられてもその人を嫌ったりしない。それだけその人が大切だから。」忠告を無視するように言葉を続け、その内容が明人からしたら綺麗事の様に聞こえてしまうかもしれないが、櫻子の本音を吐露して。)

非常に恥ずかしい質問なんだが、男はその……女を求める時ってやっぱり気持ちとか色々と限界な時だったりするのか？ 少し気になってな。特に深い意味はないぞ！