匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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うーん……甘えたな明人が想像以上に可愛くてまいったな。おーい、朝だぞ!早く支度しないと俺たち遅刻確定なんだが…。
(まだまだ夏を感じさせる朝の眩しい陽射しは遮光カーテンで遮られているが、外の明るさと柱時計の時刻で今の状況を表しており。無垢で素直に加え悲しみの表情で見詰められては再び母性本能擽られてしまい、必死にグッと堪え。甘えられて嬉しくない訳がなく、状況が状況ゆえに手放しに喜べず。“明人は寝起きは甘えてきて可愛い”、とこっそりインプットしていれば腕と脚に込められた力が女の櫻子では比べ物にならず、抜け出せないと諭して。目が覚めたであろう明人へ肩を軽く揺らしつつ、耳許で遅刻の危機と「こんなに可愛い明人を置いて行くなんてありえないな」弾んだ声音でこっそり知らせ。
色々ハプニングがありながらも登校という運びとなり、無事に遅刻は免れて。普段と変わらぬ生活が今日も始まり、あっという間に昼休みを迎えるも、そこから地獄が始まり。首筋の紅い痕について数人掛りで追求されたりとからかわれる始末で「お前らな!この痕は蚊に刺されだって言っているだろう!」何度説明しても茶化され困り果てていると横からそっと誰かが現れ「……ねぇ、何の話をしてるんだい。俺も混ぜてくれよ。」周防蒼衣という意外な人物からの助け舟に周囲はざわつくも、櫻子は救われて安心したのか「――周防!? 助かった。ありがとうな!」直ぐに感謝の気持ちを伝え。からかっていた奴らは周防の背後から漂うオーラや、黒い微笑みに気付くなり恐怖から散り散りに去って行き。その後二人きりになった周防は人当たりの良い笑顔となり、優しい手付きで櫻子の頭を軽く撫でてから耳許へ顔を近付けると「敷島も災難だったな──…ふむ。藤堂はああ見えて独占欲が強いのか。これ、藤堂に付けられたのだろう?」ひっそりと小声で話し掛け、首筋の紅い痕を人差し指の腹の部分を使って軽く触れ。櫻子は驚きから思わず肩が跳ねてしまい、図星だったのでさらに驚かされて。周防の意図がわからずその場から動けなくなっては愛想笑いでその場を取り繕い、何とか切り抜けようと試み。)
周防……お前は何を言っているんだ? 違うに決まっているだろう。
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