匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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……あ"?
( 明人の忠告に手が離されて安心したと同時に、少し残念に感じたことに内心首を傾げたのも束の間、余裕のない可愛らしい表情で悩ましい発言を繰り返す櫻子に、コイツ態とじゃなかろうな、とさえ思えて振り払うように首を振り。その危なっかしさに掴まれていた手首を擦りつつ眉間の皺を深めるも、常に涼しい顔をした彼女が自分のために取り乱すのは悪い気もせず、少しの間頭を冷やしてくるだけだとフォローしようとしたところで、櫻子の爆弾発言に地の底を這うような声を漏らして。 )
……結局お前は誰でもいいんだな、淫乱。
それなら俺でもいいだろう。
( 俺がいないと寂しいと言った口で別の男の部屋に行くとほざく櫻子に、他の男──周防の隣で笑い、今日の昼や昨日のようなことも許してしまう彼女を想像すれば、今度は明人が櫻子の手首を掴みかえして。昼のやり取りを通して、明人の中で未だ信用はできないものの、親友としての情くらいは示せる位置に落ち着いていたはずの櫻子の評価は、見張っていなければ他の男を求めて自分を捨てる女にまで下がり。怒っているはずなのに冷たく心底軽蔑した視線を櫻子に向ければ、全く面白くなさそうに口角を釣り上げ侮辱し。そのまま西日も沈んだ廊下へ繋がる扉を開けると、つかつかと櫻子の歩幅も気にせずに、自室に向けて早足で歩き出して。 )
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