匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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……じゃあお前はいつまで騙し続けるつもりだったんだ?
( 親友になった後も自分から相談してくれたのなら、喜んで力になっただろう。せめて先程 明人の問いに答えてくれたのなら、親友だったはずの彼女をこんなに憎まずに済んだだろう。どうしたって女には生き辛い世俗の中で、誰も憎まず真っ直ぐに生きている、その痛々しい程に綺麗で目障りな姿が、姉に重なって歯噛みして。櫻子の問に辛そうに笑みを歪めると、噛み締められた唇に指を滑らせ、どこか切なさの滲んだ声で責め立て。ベッドの片隅に櫻子を追い詰め、縮こまった彼女を見下ろせば幾らか胸がすいたような気がした。此奴が俺にそうしたように、一番手酷い方法で彼女を裏切って傷つけてやろうと心からそう思ったはずなのに、呼ばれた名前に今までの思い出が頭を過ぎれば、その悔しさが涙腺を刺激して。ぱたぱたと櫻子降り注いだ涙に気づくと、この気持ちが薄れる前に取り返しがつかない様に壊してしまおうと、無理に笑って櫻子の肩に手をかけて。 )
はははっ、いいザマだな柾。
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