匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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(室内には誰も居ないと思い込みぼんやりしていたからか、暗闇から聞き慣れた声が聞こえると驚いて木製のスーツケース型トランクケースが床へ落下。その音は静まった室内によく響いて「――!? 吃驚した。 先に帰っていたのなら灯りくらいつけろよな!」驚きを露に室内に灯りを点してから拾い上げ。俯いているのもあって表情まで確認できないが、いつもの親しみやすく陽気な感じはなく様子が違うのは一目瞭然だった。一度ベッドへトランクケースを置くと「実家で急なトラブルでもあったのか? 何があったかは聞かないが、明人が無事ならそれで良いから約束の件は気にすんな。」櫻子らしい言葉を掛けながらゆっくりと近付き。考えられるのは実家で何かあったのか。例えば、縁談とか。年齢を考えると現実に有り得るので、あれこれと考えめぐらせながら隣へ並ぶようにして腰掛けた瞬間ギシッ、ベッドが軋む音が響き。こういう時親友へどんな言葉を掛けたらいいんだ。顔を覗き込むと目線の高さを同じにして、優しい声色で「“明人”って名前、その場に居るだけで周りを明るくさせる。 性格にあっている素敵な名前だよな。」名前で呼び合える仲になれた嬉しさから名前を誉めると口元には朗らかな笑みを浮かべて。)
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