匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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ああ……いや、時間がまずい。
俺は井戸で浴びるから風呂はお前が使え。朝飯の時間なら誰も来ないだろう。
( 不意に唇に触れただけの柔らかい感触が、逆に恥ずかしく感じられ困惑していると、櫻子からも焦りを感じて益々気まずさが上昇する。暑く酸素の薄いロッカーの中、密着する柔らかい肢体に、石鹸に紛れて確かに鼻を擽る櫻子の甘い香りが、冷静な思考力を奪うのを感じて。数日前までは男だと疑いもしなかった元親友が相手にも関わらず、もう一度触れたいと思ってしまった自分の浅ましさに辟易し早く離れようと思えば、何も無かったように振る舞う櫻子に便乗し、ロッカーの戸を背中で押し開け外を確認しながら返事をして。人がいないのを確認し、声を元の大きさに戻しながら櫻子の方を振り返るも、どちらのものか分からない汗で濡れたシャツを着た櫻子に、口元を手の甲で抑えさりげなく視線を逸らして。 )
……その、着替えも持ってきてやるから。
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