匿名さん 2022-03-14 00:31:01 |
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おーおかえり。
( 大人しく風呂に行った櫻子をやれやれと見送れば、脱衣所の入口に籐の椅子を持ってきて、門番のようにドカリと腰掛ける。櫻子の出てくるであろう扉とロッカーをはさんで向かい、扉の死角となる位置でなんとなしに水音を聞きながら櫻子を待って。櫻子の出てきた気配に自身もその場でシャツのボタンを外しながら、眠そうな声で挨拶をすれば櫻子が着替えて出てくるのを待っていて。 )
……おい、人が来たから早くしろ!
( ──ふと、櫻子と違って体を見られても問題ない身であるから、そのまま入口近くでシャツを脱ぎ終えて、ズボンのベルトを外したところで、外から聞こえて来た柔道部の喧しい声達に息を飲んで立ち上がる。1人2人であれば上手く誤魔化すつもりでいたが、朝の鍛錬後の連中を全員止めることは不可能だろう。咄嗟にロッカーの櫻子側に飛び込めば、あまりの格好に一瞬空を仰いで、かなり焦った表情を浮かべつつも冷静な口調で櫻子を向いて。)
おまっ……お前、それ間に合うか。
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