匿名さん 2022-02-20 20:09:07 |
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(蔦に叩き潰されるのってどれくらい痛いのかな、なんて的外れな事を脳裏に浮かべながら、衝撃に備えていたけれど、それは来なかった。座りこんだままそっと目を開くと、私を襲おうとしていた蔦を、紫色の霧が壊していく。...これ、もしかしてあの先輩が?なんて呆気に取られていたところで、声をかけられる。
色々なことが一気に起きたため、声を出すことができなくて、こくこくと頷くことしかできない。自分の足の傷にも、先輩に指摘されるまでは気づかなかったみたい。されるがまま、応急処置を受けている。)
「...す、すごい...。」
(やっとの思いで、口にしたのは感嘆だった。先輩にあれだけ言っておきながら、肝心の時には何も出来なくて恥ずかしい。けれど私を助けてくれて、その上応急処置まで適切に行える姿が、格好良かった。私も彼のように誰かを助けられる人になれたら、と憧れてしまう。)
「すごい、すごいです。今の、どうやってやったんですか? ...あ、そうじゃなくて、まずはお礼が先ですよね...、ありがとうございます...!」
(私はつい興奮して早口でまくし立ててしまう。さっきまで感じていた恐怖なんて忘れてしまうくらいに、先輩の姿が強烈だったのだ。目をキラキラと輝かせて、彼を真っ直ぐに見つめた。
という所で、監督教員が私たちのそばによってくる。きっと緊急事態にどう対応するか、ギリギリまで見ていたのだろう。全体に向けて「今日の実験は中断とする」と言った後は私たちに、「アイリスは医務室で処置を受けろ。...念の為、トッドもついて行ってやれ」と指示をする。放心状態の女子生徒には「放課後にまた来るように」と話していた。...可哀想に、怒られるのかな、なんて思いながら立ち上がる。1人でもいけるけど、先輩はどうするだろう、と未だに注目を浴びている彼の方に目をやる)
(/割とガツガツ進めちゃっていますが大丈夫でしょうか…?問題などあれば遠慮なくお願いします...!)
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