トラノコ 2022-01-01 18:33:42 |
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ゾロ
バタバタと騒がしいなかで特にやる事のないゾロはもうひと眠り決め込もうかと視線を下ろすと傍らに何かあることにやっと気がついた。それは風呂上がりに飲むと格別に感じる飲み物で、こんな世話を焼く者などすぐに思い浮かんだ。まったくお節介な野郎だ、いつも島に上陸となると食料調達の確認やら大食い船長のための弁当準備やらで忙しいくせにこうして気配りを欠かさないあたり、与えることに執念のようなものを感じる。置かれていたものに手を伸ばすと、それはまだ冷たさを保っており、寝起きたばかりの喉を程よく潤してくれた。飲み干した頃には船は島の停泊港まで到着したようだが何やら浮き足立った雰囲気や主にピンク色に彩られた島に、どうやら危険な島ではないらしいと感想を抱いて皆に続いて船を降りるも街のある方向とは違う方向に足を踏み出し
「おい、コック。行くぞ」
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