トラノコ 2022-01-01 18:33:42 |
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ゾロ
水で泡を洗い流し水切りカゴへ移すという単純作業を続け、ラスト1枚というところで突然ひょいと現れた金髪に不覚にも驚いて「うおっ!?」と声を上げた。本当に不覚だった、近づいてくるのさえ気がつけずに思い耽っていたのだ、しかもそれを悟られるような反応までしてしまった。行き場のない羞恥心をぐるぐると胸の内に秘めていると腰にするりと添えられる手。先程、即引き剥がされたのを忘れたのかと言いたいほどスキンシップが多い男に呆れるが、それに心が乱れる己にも呆れるところだ。
全ての作業を終えて随分と上機嫌な男に不満げな目を向けると
「コック、次の島に着くまで持ちそうにねェからやめろ」
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