着ぐるみパンダさん 2021-12-20 18:26:20 |
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「 ………。」
ふと、自分を避けていく人々に気が付き、表情こそは相も変わらず無関心そうだが、内心申し訳なさそうにしながらも行き交う人々に会釈をする。
その直後、聞き覚えのあるような声にゆっくりと視線をやれば、相手の顔を見て少なからず眉間には皺を寄せ、嫌悪感を示しているようだ。
「 …、人違いでは無いだろうか。 」
にこやかに声を掛けてきたのは、多忙の発端となった人物であった。おまけに、悪い意味で記憶に残っていた者だ。確かにいずれも会うことになるだろうと言いはしたが、まさか休日に出くわすとは思っても居なかった。
…といっても、今は中立を謳う場が限れているため、必然といえばそうだったかもしれないが。
相手の言葉になんて返そうか悩んだ末に、その口からでたのは見え見えのはったりだった。
そして、更に迷った挙句に「 じゃあな 」なんて言いながらやっと店の中へ入ろうと扉へと手をかける
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