2021-12-02 15:09:00 |
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>倫斗
おはよ。気持ち良いねー、なんだか歌いたくなっちゃう。
( 何度も何度も乗降車を繰り返し、今もその一環だった。他の人よりも比較的長く乗っている自覚はある。幸せにならなければこの旅は終わらないというようなことも、以前車掌に聞いていた。何ともなしに車内の様子を眺めていると、困惑しながらも外へと出ていく男性が一人。恐らく彼は何も知らない。しかし、我が物顔で汽車のことを語るのはさすがに気が引ける。ゆっくりとした足取りでその背を追うように降り立つと、背後で汽車の扉が閉まった。どうやら今度は此処で時間を過ごすことになりそうだ。からりと晴れた心地の良い青空に、辺り一面に広がる花畑。そのわりに人々が苦手とするような見た目の虫が見当たらないのはご都合主義とでも言うべきか。多分春と称するのが正確だろう気候を楽しみつつ、背後から声を掛けて )
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