とある国のもの 2021-09-26 16:50:35 |
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…とりあえず、お前は歓迎されていたようで何よりだ(長閑な風景が続き、自分と相手以外は国が直接雇用している信頼の厚い馬車を操っている馭者のみとなったタイミングでポツリと変わらぬ表情ながら声色は何処か安堵しているようで。事実、相手がミーナス国の王子であることやその名前は公開こそされていたが、相手に対する悪評のような声は一切聞こえてきていなかったこと、相手への結婚への祝福の言葉に加え、自分の正妻となったことを憐れみ、憂い、慮る言葉が時折聴こえてきた事から少なからず国民は相手を歓迎している事は明白で。勿論自分への批評が多いことは死傷者を多く出してしまってる点からも致し方ないとは考えていて。それでも負傷した兵には見舞金、亡くなった兵の遺族への弔慰金等も欠かしていないが、逆にそれが悪評にも繋がってる事には薄々気付いてはいて。それでも自分に出来ることしか出来ないからこそ、その悪評を受け入れるしかなく)
…これから行われるのは俺とお前の2人だけでの式とはなるが…俺はお前と式を挙げれる事、とても幸せに思う(王城より距離は離れ、王都の郊外にありつつも周囲に聖魔法で魔物避けが施されてる事で平和を保たれている立派な造りの教会前に辿り着けばそこを見上げながらそう話して。元よりこの国では万が一にも沙汰が起きてはいけないため王家の結婚の式は新郎新婦、そして国が信頼を置く神父のみで執り行われるのが通例であり、それは兄らにおいても同じことで)
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