観測者 2021-09-18 20:02:12 |
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>ミラ・ロード
お嬢の望みは『両親を殺した奴らへの復讐』。だから、契約時にそいつらを殺せるだけの力を与えてる。──きっちり〝人数分〟だ。
( これからの話。その言葉に、待ってましたとばかりに口を開く。彼女が〝復讐〟をどのように定義しているのかは知らないが、悪魔との契約は悪魔主体で行われるもの。俺の中では、復讐を叶える力を与えることこそが〝復讐〟の望みを叶えることと同義だ。その心は、そっちの方が面白いから。犯人を見付けられるとは言ったけれど教えるとは言ってないし、復讐なんて曖昧な言葉を使ったお嬢が悪い。そんな、まさに悪魔的思考を展開しつつ、ゆったりと足を組み替えれば、まるでゲームのルール説明でもするように「つまり」と続ける。言動の端々に見える、復讐を急く様子の彼女を嘲笑うかのように、最後の言葉はゆるりと口角を上げて )
殺す相手を見誤れば、必ず復讐対象を取り逃がす。それ以前に、見つけられなければ復讐は叶わない。……どうせ短い人生だ。ゆっくり、慎重にな。お嬢。
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