三丁目のミケネコさん 2021-09-10 12:59:26 |
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…何よ、愛想のないやつ…
………っ!
ちょ、ちょっと早瀬、それどこで見つけたの?
(呆れ気味に挨拶を返されれば、少しムッとしたように小言を漏らす。といっても真面に挨拶し合ったのですら初めてだし、自分のようなタイプは嫌いなんだろうなと何となく彼が席に着くのを眺めていた。
すると、ふと彼が胸ポケットから取り出した其れをみて思わず立ち上がった。あれは、間違いなく自分の携帯だ。
立ち上がった際に再び友人達からは怪訝そうに声を掛けられたが、あまり騒ぐと返って面倒くさい事になる。
あれは形こそは普通の携帯と変わりはないが、中には変身する為のアプリや魔法少女としてのデータが入ってる。おまけにカバーや壁紙は自分に似合わなさすぎるぐらいキラキラとしていて可愛らしいのだ。普段は首から提げて隠しているし、友人に見つかってはそれこそ質問攻めにあうだろう…。
急いで彼の席へと近づけば、見つかった安堵も交えつつ、目立たないように控えめに声を掛けた。
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