ノーマル 2021-09-07 06:50:28 |
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本当に予想とイメージを裏切らないね、君…
(インスタントオンリーも良くないが、インスタントと外食の二択というのも良くないのを彼はちゃんと分かっているのだろうか。そしてプロテインは確か、体を鍛えている人間がよく摂取するという栄養素。初めて会った時はかなりの重装備をしていたので分かりづらかったけれど、軽装の今は彼の体がかなり鍛えられている事が見るだけで分かる。ますます兵士のようだと思うけれど、別に彼の過去を探る気は無いし、そもそも興味がそこまで無いのでそれを口に出すことは無かった。そんな中、楽しみだという彼の言葉に一瞬だけバツが悪そうな表情を浮かべるも、すぐに元に戻って)
…言っておくけど、口に合わなくても文句言わないでよ?師匠ぐらいしか食べて貰える相手がいなかったし、自分では美味しいのか不味いのか分からないんだから
(流石にインスタント食品よりは上…だと信じたいが、外食もしているという彼の口に果たして合うのかどうか、実はあまり自信が無い。この世界で最も栄えている街と言われているアクシスの住民なのだから尚更である。あの人は完食はするが感想は言わないタイプだったし、これでもし自分の料理の腕前が実は良くなかったとしたら…いや、これ以上考えるのは止めよう。ネガティブに傾きかけた思考を振り払うように軽く頭を振る。その間に出掛ける準備を済ませたらしい彼に告げられた言葉に、こちらも頷いて見せて)
分かった、大人しくしてる。電気も消していいよ、君がいないのに点いてたら不審に思うノーマルがいるかもしれないし
(細かい事を気にするようだが、こういう些細なきっかけから秘密はバレてしまうものだ。彼への負担や迷惑を少しでも減らせるのなら、自分が多少の不便を被るくらいは仕方ないと思う。それに、これだけある薬を飲んだらきっとすぐに眠くなるだろうから、暗い方がむしろ丁度いい。それから最後に、小さな声で付け加えるように「…気を付けてね」と告げる。自分と違って彼はノーマルで、しかも慣れ親しんでいるだろうこの街で危険に晒されることは殆ど無いだろうと分かっていても、言わずにはいられなかった。…あの人も、いつもと同じ調子で出掛けて、そのまま帰ってこなかったのだから)
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