ノーマル 2021-09-07 06:50:28 |
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(まだ夜が明けきらない、薄暗さの残る時間帯、前方に朝日よりも眩しく明るい何かが目に飛び込む。上の方には白煙が上がっていて、それが炎であることに気付く。「おいまじかよ…!!」目的地まであと少しというところで、最悪の事態を防げなかったことに、悔しさや罪悪感をガスマスクの下で滲ませる。だがしかし今は悠長に悔しがっている場合では無い。白煙の上がっているうちに、彼の安否を確認しなくては。犯人がまだいるのならこの手で終わらせてやろうと、焦りと共に恐ろしい衝動が沸き上がっていた。轟々と燃え盛る空き家をの間を全速力で走り抜け、彼の住む家へと向かうが、その間に誰の姿も見受けられなかった。犯人は浄化の木とその周辺を燃やせばすぐに去ってしまったようだ。それではブランは?どうか逃げていてくれと願いながら、必要の無くなった武器をしまい彼の家へ突入する。中に入ると魔法の効果なのか他の家よりも火の回りが遅いようだが、倒壊するのも時間の問題で。)
ブラン!居たら返事をしてくれ!ブラン…!!
(そう何度か名前を呼びかけるが返事は無く、最初の部屋にも見当たらなかった。もう彼は逃げていたとしても、限界まで捜索を続けようと、以前に彼が出てきた奥の部屋の扉を蹴破る。中には蹲り横たわるブランの姿があった。慌てて膝をついて彼の体を揺すり「ブラン!起きろ!今すぐ逃げるんだ!!」そう声をかけるが、返事を待つ余裕も無く、取り急ぎバックパックを前に背負い、予備のガスマスクを引っ張り出せば彼の頭に取り付けて。そして床に臥せる相手を力尽くで背に抱え、しっかりと首に腕を回させれば、勢いよく倒壊寸前の家を飛び出す。汗で蒸れる服とマスクの気持ち悪さも成人男性一人分の重さも感じ無いほどに、ただ必死に火の手の届かない処へと走る。その間にも背に凭れる彼にひたすら声を掛け続ける。)
もう大丈夫だ…、お前なら大丈夫…!気をしっかり持つんだ…!!
(/良かったです…!!抑制装置はめちゃくちゃアリです!対メイジ用装置は開発が進んで、範囲型だけでなく色んなものがありそうですね。護身用の小型の物とかは普及されてそう…。
カッコよく助けられたでしょうか…!?この後はとりあえずアクシスの自宅へお持ち帰りしようかと考えております。)
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