27836 2021-09-01 21:49:39 |
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(ふと、こちらが問いかけるとこちらから逃れるように動かしていた短い脚がピタリと止まり、しばしの沈黙が流れる。その沈黙を破るように相手の気持ちをゆっくりと伝えられて。自分の胸の中から見上げるようにこちらに向けた顔は泣き笑いのような笑顔を浮かべており『お嫁さんになれたら』『ヒトで、貴族で、貴族の結婚は』『焼きもちを焼いてしまって』と、その曖昧な笑顔のまま相手が胸の内に抱える様々な葛藤、気持ちがゆっくりと紡がれていき、やがて最後にこちらの胸に頬を寄せながら相手の幸せを教えられると、長い間抱えていたこの気持ちがようやく相手とつながりあえたと、ほろりと一粒涙を落して。)
アリアは俺の目指す世界は知ってるよな。
(不意に相手に自分が掲げていた理念を問いかけて。「ヒトと異種族が皆平等で、手を取り合って生きていく世界。」と、確認するように自分の目指す世界を口にすれば「その世界はヒトも異種族も、みんなが自由に恋をして、みんなが自由に結婚をするんだ。」と、先ほど相手が言っていた、貴族と異種族ではまるで身分が釣り合わないというような独りよがり。そんな燻ぶった感情が存在しない世界も自分の目指す世界のひとつで、少しだけ相手から距離を取り、相手の左手をやさしく手に取り、実物はないがその左手の薬指にまるで指輪をはめるようなジェスチャーをして、「だから、まずは俺とアリアで証明しよう。」と、ヒトの貴族である自分と、異種族である相手。その二人が結婚をすれば自分の目指す世界への大きな一歩、足掛かりとなるはずだと述べれば。)
出迎えてもらうために。毎朝起こしてもらうために。シフォンケーキを食べるために。アリアの角を撫でるために。そんな毎日を続けるために、俺の恋人になってくれますか?
(と、真剣な眼差しで相手の顔を見つめ、相手が望むならこの主従という関係は崩さず、ただ、相手とのもっと確かな、密な繋がりが欲しいと告白して。)
(/すいません!よく考えたら結婚は飛ばしすぎたのでこれに差し替えておいてください!)
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