27836 2021-09-01 21:49:39 |
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(自分の手に感じた相手の体温は、今まで生死の境をさまよっていた自分にとって心地よいものだった。その体温をもっと感じるようにさわさわと頬を撫でていれば急に目の前の相手が瞳に涙を浮かべ、今まで頬を触っていた手に縋りついてくると、傷に響かないように上体をのっそりと起こして「…うん、ごめん。」と、言い返されてしまったその言葉に相手をここまで心配させてしまったのはほかでもない自分だったと言い返せなくなり、人の子と言えないなと詫びて。顔をうつ向かせながら肩を震わす相手の身をこちらに抱き寄せれば先ほどよりもしっかりと相手の温い体温が伝わってきて、「…でもな、アリア。俺がアリアの気持ちを知ってても、それでも多分アリアを護ってたと思うよ。」と、起きてすぐに聞こえた『大事にしてくれた~』という言葉を否定して。もしお互いの気持ちを繋げあえていても相手のことを守っていただろう。それどころか、尚更愛する人の身を守る大義名分ができていた。そうやって気に病むことはないと諭し、そして何かを決心したような顔つきになると「アリア、顔上げて。」と自分の胸の中でいまだ肩を震わす相手の耳元でそうやって囁いて、そうしてこちらに相手の顔と唇が向くとその唇に軽いキスをして)
俺も、アリアのことが好きだ。幼馴染とかメイドとしてだけじゃなくて、アリアっていう女性が好きだ。
(ちゅ、と小さく音を立てるキスが離れれば、相手の言葉は大体聞こえていたことを白状するように、照れくさそうに、少しやつれた頬をほんのりと染めて自分の気持ちを相手に伝えて。)
(/はい、では告白させていただきました…!少しこっぱずかしいですが、お気に召していただければ幸いです…!)
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