27836 2021-09-01 21:49:39 |
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(締め付けられる強さとそのあてがわれている胸部の柔らかさに悲鳴をあげている腕がやっと解放されれば、堰き止められていた血流が一気に解放されたことによってじんじんと余韻のような痛みが走っていて。肩を軽く回して調子を確かめてみると、どこにも異常がないことを確認しては「あぁ、大丈夫だよ。」と申し訳なさそうに特徴的な耳を下げながら腕を摩る相手を安心させるように告げてはまた角を優しく撫でて機嫌を取り戻してもらおうとして。だがしかし、相手のただの抱擁でこんな調子とは情けない。これでは相手に安心して自分の隣にいてもらうことすらできないではないかと己を戒めれば、より一層体の鍛錬をせねばと決意して。何故この縁談を蹴るのか。そう問いかけられると天井を仰ぎながらなんとも悩ましそうに唸り「なんだろう…あの国を歩いてると、なんだか嫌な空気を感じたんだ。上手く言葉にできないけど…。」と、その歯痒さをもどかしく感じ、「爺に一度相談してみるか。」と、自分の相談役である爺に聞いてみれば何か進展があるかもしれないと呟いて。縁談の話に意識が持っていかれたが、その話も一区切りついたため、「まぁそれはそれとして、手紙を黙って覗いたのは一つペナルティだな。」まずは相手の犯した行為を再認識させるように話を蒸し返して。)
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