匿名さん 2021-08-25 21:44:33 |
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亜口聡来
〉片岡さん
ああ、お互い様だ。
(彼だけが昔に戻ったような、しかし服以外の見た目は当たり前だが現在のまま変わらずの為に、暫く見つめてしまって。礼を言われれば思った事を言ってから、偉そうだったかと自分の言葉に疑問を抱く。どう返せば、自然になるか、と気を使う事の難しさに直面して。)
だろ?...ああ、それからお前が一番目の客だ。助手席か後ろ、好きな方に。
(車の事だがまるで自分が褒められているようで、変に意識が行ってしまわないよう口数を減らして。しかし車について好意的な意見をもらえたのは素直に嬉しく、ありがとうと礼を言う。乗車するのは店から家に帰って来る時以来で、更に新車に人を乗せるのも初めてで気持ちも上がってしまう。そのせいで先に家を出てから暫くして鍵の閉まる音で、慌てて後ろを振り返り、鍵を閉め忘れていた事に気づき。自身の不甲斐なさをひしひしと感じ、同時に合鍵を渡しておいて良かったと彼の管理能力の高さに改めて感謝して。駐車場は家を出て直ぐのところにあり、車のキーを遠隔操作してロックを解除し、ピッという電子音がなってから車体の調子を外観から確かめ、運転席へ乗り込みミラーの調整をしたりシートベルトを付け。エンジンをかけるとカーナビが立ち上がり慣れた手つきで目的地を設定していく。ナビがスタートすると、目的地までおよそ二十分です、というアナウンスが車内に流れ、続いていつもかけているラジオから今日の交通情報が入ってきた。)
この調子だと、予定よりは遅くなるな。
(やや混んでいるらしいことから二十分以上かかると考え、その間会話や景色を楽しむくらいしか、同乗者はする事がなく暇だろうと案じ、積んでいた真新しいグレンチェックのブランケットを引っ張り出して。車に乗り込んだ相手の方へ向いて時間が掛かる事を話し、先程取り出した布を見てから再び視線を戻す。)
気候も不安定、か。
(寝ていてもいい、と言いたかったが自分が直接気を使うような言葉を言うと違和感があり、ラジオから流れる言葉を繰り返すという無愛想な物言いで、それも終わると掛ける言葉も底をつき、彼との間に気まずい空気が流れたように感じた。横顔を見ていれば昨晩彼から向けられていた視線を唐突に思い出して、感化されたのかそれから掴まれた腕の感覚やその時抱いた気持ちも巡り始め、まともに顔を見られず視線は横顔ではなく運転席から真っ直ぐの所へ戻り、そのまま何も言わずに彼の方にブランケットを差し出して。)
砂月幽平
〉近衛さん
(返事があってから程なくして姿を見せた彼の手元にたいそうな荷物があり、机の上に並べられていく様を寝起きの頭で眺めながら気遣い屋、らしい彼の行為に罪悪感を抱いていく。もし自分がここに居なければ彼は自分の分だけの消費物を手にしていただろうと、意味の無い事を考え始め自分のせいで買わせてしまった償いの仕方を探すが、その償いも自分本位の偽物だと気付き最低な自分に失笑して。)
わぁ、沢山ありがとうございます!買いに行ってくれていたんですね...朝からすいません。ああ、俺、嫌いな物はありません!けど本当に頂いていいんでしょうか。えーと...それなら、これ貰います!実はこれ、特に好きな食べ物なんです!あれ、近衛くんは...もしかして俺の為に?!
(そう言って手に取ったのは三角形のおにぎりで、具材も丁度自分の好きな物が入った商品だった。先に選んでしまったけれど良かったのだろうか?と彼を見ると、エナジードリンクとゼリー飲料が側にあると気付き、わざわざ他人の為に種類を分けて買ってきたのかと驚いて尋ね。)
今日は学校ですか...?
(昨晩関連する話をしたような気がするが、老化なのか記憶が曖昧でもう一度確認をしながら貰ったおにぎりの包装を番号ごとに解いていく。最後の難関部分も通り抜け、完璧なおにぎりが誕生すれば、いただきますと言い手を合わせて。)
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