ヌシダヨ 2021-07-11 14:10:51 |
通報 |
>アン
逆田「……」(またか。と最後の一口を食べたあと背中から聞こえる闘争の喧騒に呆れるようにため息をついて下を見下ろす。水たまりには疲労と想定した通りの呆れ顔の、うだつの上がらない自分の顔が映るだけだ。それが分かると、再びため息をつく。ほんとうに変わらないんだ、この街は。ほんとうに。せめて気を紛らわせようと、上を見上げると、電波塔が目に入った。不安定なこの街と、自分とは違い、しっかりと地面を立っているそれは、それらとは不似合いに見えた。しばらくぼーっと塔を見つめていると、人影が見えた気がした。どうせ行く場所もないし、向かって確認してみようと、喧騒をかき分け駆け出した)
トピック検索 |