匿名さん 2021-05-02 22:49:29 |
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(細い指先に掬われた一房が、そっと彼女の唇に触れる。存分に優しく愛撫された髪を羨むとともに疎ましく思って。自身の髪にさえ妬くほど自分は嫉妬深かっただろうか。白昼の牽制には悪戯が過ぎたかもしれない。まるで御伽噺に出てくる王子様のような振る舞いをする彼女に笑んでみせ、落ち着いた声音で囁けば、浮かせていた腰を椅子へと下ろし)
そう、誰かさんのせいでね。……さ、戯れはお終い。
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