ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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【ショートストーリー(玲士、燈、白夜)】
―明治 12月24日 聖夜―
燈(ともり)「アっ、玲士、カモネギサンタっ…!」
玲士(れいじ)「うん、母様が白夜(サヤ)の分と帽子を作ってくれたんだ。」
(白い雪玉が付いたような赤いサンタ帽子(手作り)を被るヴァモネ縫いぐるみと、妹が父親に買って貰った猫の縫いぐるみ(サンタ服ver.)を遊ばせる白夜(サヤ)の様子を兄弟で笑って見つめ。暖かい暖炉の橙色が落ち着いた大理石の床と絨毯を柔らかく照らすなか、両親が部屋へ入ってくると子供達皆で顔を上げながら)
玲士(れいじ)「あっ、はいっ…。そろそろ寝ないとサンタが来れないってさ?」
燈(ともり)「オ手紙、届イタ、カナァ…。」
(両親に就寝を促されるなり長男の玲士はすぐさま返事を返し、弟と顔を見合せながらそろそろ寝るか?と打診して。弟の燈はサンタ宛に書いた手紙が無事ちゃんと届いているのか心配し。母親似の大きなキャットアイに琥珀色の瞳である愛らしい妹が扉から入ってきた父親の元へいつも通りぱたぱたと走ってダイブし、慣れたように受け止められると安定感のある腕へと嬉しそうに埋まって。"突進癖は誰に似たんだか。"と呟く母親が父親の首元に顔を埋める妹の頭を呆れながら撫でては白夜(サヤ)がクスクスと笑っていて。布団に潜れば本を読むと両親が話してくれるなり兄弟も各々反応して)
玲士(れいじ)「えっ?良いんですか?」
燈(ともり)「ワっ、ボク、コレっ…!」
玲士(れいじ)「燈は前にも読んで貰ったじゃんか…、次は西洋事情読んで貰うんだから。」
(順番待ちの兄弟が小競り合いを始めると"サンタの本を読むか?"と父親から聞かされ、それを耳にした兄弟もピタッと喧嘩を止めて。これからやってくる謎の存在(※サンタ)に興味津々な子供達は目を輝かせながらうんうんと喰い気味に頷き。一年間良い子にしていた子供達の元へ訪れるサンタクロースの謎に迫るべく、寝室まで競争するように兄弟で少々ぶつかりながらじゃれて小走りで子供部屋の寝室へ急ぎ。笑い声が長い廊下に響いて)
.*Merry Christmas*.
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