（3L）君を眷属にしたい。（主従）

＞アンディ

ではニコル、と（名前を問えば少し手が強ばったような気がしたが、一瞬のことだったので気の所為だったようにも思う。自分にとっての名前は個人を判別するためのものであり、目の前の少女ほど大きな意味を持っていないから、まさか名前を名乗ることそのものに警戒しているとは思い至らない。だからこそファミリーネームを名乗らなかったことにも大した意味はなく、ありのままの意図を告げて）…ニコルが僕の身分を気にしていたようだったので。ファミリーネームさえ名乗らなければ僕は"ただのオスカー"、ですよ。お気に召しませんでした？


＞マリア

さすがに屋敷に入られることはないでしょうけど、そうですね…ブローチひとつでできるのは精々僕の友人を騙ることぐらいですよ（想像力豊かで感受性の強い子なのだろう、ついでに根っからの箱入りと見た。怖がっている様子の彼女の心配をほぐすため、暗に大したことではないのだと告げ。協力者となった彼女の指の示す先を見て、そういえばと思い出す。確かに休憩時に彼方のベンチに座った記憶がある。ぼんやりしていたら授業の間際になってしまい、慌ててその場を立ち去ったときに木枝に何かを引っ掛けてしまったことも。咄嗟に振り払って授業に向かったが、今思い返せばどう考えてもブローチに違いない。点と点が繋がりスッキリした反面、ぱっと言い当ててしまった少女に得も言われぬ違和を感じ、驚いた表情で）…はい、確かにあちらのベンチに座りましたが…